湖底

爆裂ハートフルコメディ

WUGナイター2018の思い出

この記事は「Wake Up, Girls! Advent Calendar 2018」の13日目の記事……の予定でしたが、更新が大幅に遅くなってしまいました。申し訳ございません。

adventar.org

 

皆さん、こんにちわぐー!

色々なことがあった2018年もそろそろ終わりを迎えようとしていますね。色々ありすぎて上半期のことが遠い昔のように思えてしまいますが、今回は個人的に今年(12/13現在)一番楽しかった半年前のイベントについて書きたいと思います。そう、「Wake Up, Girls!×東北楽天ゴールデンイーグルスラボナイター」(通称WUGナイター)です。

WUG放送初年の2014年から毎年開催されていて、今年で5年目。私は昨年からのワグナーですが、2017年のワグナイターの様子をTLで追っていてすごく楽しそうだったのと、現場で見る背番号7のWUGユニに憧れていたので念願の参加でした。

この素晴らしいイベントを、楽しかった思い出を、ちゃんと残しておかなければいけないなと思ったので、半年前の記憶を掘り起こして綴っていきます。

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Run Girls, Run!1stツアー「止まってなんかいられない」大阪&仙台公演

もともと全公演終終了後にまとめて感想を書くつもりだったのですが、千秋楽・東京公演に一人でも多く来てもらいたいという思いから現時点での感想を書くことにしました。曲を知らない人にも伝わるように試聴動画等も交えて紹介します。運営は早くショーケースイベントあたりの映像を公式で上げてください。

どうせ持ち曲全部歌うのでネタバレもクソもありませんが、曲順など気にする方は一番下まで読み飛ばしてください。なお仙台夜公演は行かなかったので、行ったオタクは責任を持って記録を書いておいてもらえると助かります。

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WUG初心者こそ舞台版Wake Up, Girls!を見てほしい

こちらの記事を拝見して思うところがあったので久々に筆を執りました。今回も書きかけのまま放置していた下書きの再利用ですが。

 

WUGの魅力は2次元のキャラクターと3次元のキャストのハイパーリンクです。オーディションで選ばれた7人の新人声優が演じるキャラが新人アイドルユニットとして成長していく物語も、キャラを背負ったキャストが成長を重ねライブで見せるパフォーマンスも、どちらもWUGを語る上で欠かせないものです。なのでWUGを理解するならアニメもライブ映像も全部見ろとしか言いようがないのですが、まあ実際のところ時間もお金もかかるし面倒だなぁ……という人もいるでしょう。

 

そんな貴方にオススメなのが舞台版です。

2017年1月に第1作目「舞台 Wake Up, Girls! 青葉の記録」、2018年6月に続編「舞台 Wake Up, Girls! 青葉の軌跡」が上演されました。共に脚本はアニメ版と同じく待田堂子さんが担当し、前者はアニメ第1作の映画「七人のアイドル」を、後者はTVアニメ1期前半、主に5~7話の物語を描いています。

 

アニメの声優が生身で演じるアニメの物語

WUG舞台の最大の魅力は、何と言ってもアニメの主演声優がそのまま実際に生身でキャラクターを演じていることです。今でこそ声優が舞台に出演することも珍しくなくなってきましたが、アニメと同じ声優が同じストーリーを舞台で演じるというのは2.5次元舞台ブームの中でもまだ珍しい試みだと思います(なお第1作は某スタァライトよりも先です)。しかもWUGの場合はキャラクターと声優が同時にデビューし、名前が同じで設定にも実際のエピソードが反映されているなど、その親和性は通常の役者とキャラとの関係性を超越したものがあります。

アニメWUG初期のエピソードを生身の声優による演技で楽しめる舞台版は、2次元と3次元の物語を同時に楽しめて一石二鳥です。しかも本編の後にはライブパートがあり、WUGのライブパフォーマンスもしっかり堪能できるものになっています。一石三鳥ですね。

第1作は既にBD化されており、第2作は11月下旬にBD発売予定となっています。それなりに値段は張るのですが、どのライブ円盤を買うか迷っているなら舞台版から入るというのも手です。お近くにワグナーがいる方は「WUGに興味がある」と言えば喜んで見せてくれることでしょう。なお第2作「青葉の軌跡」のオッドストア限定版(複製台本、舞台前説・後説全ナレーション収録CD付き)は今日10/31日が予約〆切です。急げ!!!

私は先日開催された上映イベントで一足先に拝見しましたが、カメラアングルやカット割りが非常に素晴らしく、映像作品としても見ごたえあるものになっています。劇場で見た人も繰り返し見ることで細かな演技など新たな発見があることでしょう。

 

素晴らしかった「青葉の軌跡」

ここからはもう少し内容に踏み込んでいきます(若干ネタバレ含む)。第1作と第2作を順番に観るのが一番なのですが、どちらか一方を選ぶなら個人的には第2作「青葉の軌跡」をオススメします。なお自分は第1作を観に行けず(上演当時まだそこまでワグナーじゃなかった)BDのみの鑑賞で、第2作は3日目と千秋楽の4公演を鑑賞したのでそう思ってしまうだけかもしれません。

前作「青葉の記録」では映画と同様、WUG7人の出会いから最初の勾当台公園ライブを迎えるまでの姿が描かれましたが、「青葉の軌跡」では7人が正式にユニットとして始動し、初めての単独ライブで挫折を味わい、大きな危機を乗り越え、絆を深めて成長していく物語です。冒頭は「今」のWUGから結成当初に遡るような構成で、7人のキャラクター紹介(ここの吉岡茉祐さんの長台詞がめちゃくちゃ早口なのにスムーズで凄い)もあるので前作を観てなくても大体わかるようになっています。

舞台のあらすじやセットの雰囲気などは上記の記事を見てもらえば分かるのですが、この回転舞台が肝でした。本作は仙台のド素人アイドルユニット「Wake Up, Girls!」と、WUGのセンター島田真夢がかつて所属した国民的アイドルユニット「I-1 Club」の対比を軸に描かれます。劇中のライブシーンでは、未熟なWUGのバラバラのパフォーマンスと、I-1のプロフェッショナルで大盛り上がりのライブとが回転舞台によってスピーディーに転換され、非常にわかりやすく演出されています。

14人の物語を追体験

本作で描かれるアニメ1期の放送当時、声優ユニットのWUGもまだド新人で未熟なユニットでした。メンバー同士の絆も今ほど深くなく、ライブパフォーマンスも荒削り。二次元のキャラと同じような状況でした。それが今や圧倒的なライブパフォーマンスと最強の絆で結ばれた7人になっているのですが、その7人が初期のWUGを演じるわけです。目も当てられないような失敗だらけのライブや、意識に差があり感情をぶつけ合うメンバーの姿を目の前で見せ付けられると、まるで本当にデビュー直後の姿を見ているような気持ちになれるのです。僕は去年から本格的にワグナーになった人間ですが、この舞台を鑑賞したことによって実質的に最古参になることができました(?)。

レベルアップした演技力

そう思わされたのは、7人の演技力がとても高いレベルにあったからです。前作よりも一段とレベルアップしていました。元子役で現在も多数の舞台に出演している吉岡茉祐さんが上手いのは言わずもがなですが、本作では特に青山吉能さんの演技がとても良かった。青山さん演じる七瀬佳乃は前作よりも大幅にセリフが増え、物語の軸となってくる存在なのですが、彼女の演技が本当に良かった。アニメ初期の佳乃はプライドが高く常にピリピリとしたオーラを放っていて、思い詰めると一人で絶望してしまうようなキャラクターだったのですが、それを完璧に演じきっていました。藍里の脱退をめぐってメンバーと口論になるシーンでの追い詰められた表情は完全に七瀬佳乃だった。

また奥野香耶さんは最もキャラクターと実際の外見が離れているのですが、舞台上にはいつもの小さくて可愛い奥野香耶さんではなく、喧嘩っ早くて面倒見のいいWUGの姉御的な存在である菊間夏夜が間違いなく存在していました。ただ声が一緒だから、というだけでなく、ちゃんと全身でキャラクターを演じきっていたと思います。4月に舞台「華枕」に出演した経験も生きているのでしょう(残念ながら僕は観に行けませんでした)。

キャラと本人の違いといえば、林田藍里演じる永野愛理さん。永野さんは数々のWUG曲の振り付けを担当するバリバリのダンサーですが、劇中では他メンバーにパフォーマンスで遅れをとり、クビを宣告される役柄です。ちょっとわざとらしいくらいの「踊れない」演技でしたが、踊れる本人を知ってるので面白かったですね。

また、I-1 Clubセンターの岩崎志保(大坪由佳)以外のサブキャラクターはアニメ版とキャストが変更されていますが、舞台版のキャスト陣のアニメ再現力も凄かった。特に福山聖二さん演じる早坂相はもう本物がそこに立っているとしか思えない存在感でした。稽古場で常にアニメWUGを見て研究していたとのことで、プロの俳優の力に感激。社長と松田の熟年コンビのような会話劇、非常に短い期間でプロのアイドルのパフォーマンスを仕上げてきたI-1組もお見事でした。

 

ライブパート

本編ラストで時空は「現在」へと戻り、最新曲「Polaris」のライブで幕を閉じます。最後に挨拶が組み込まれているのでライブVer.とはやや違いますが、現状Polarisのライブ映像は円盤化されていない(アニサマと5周年ライブは円盤化予定)ので、この「青葉の軌跡」が第1号となります。

そして本編後のライブパートでは、劇中で披露した楽曲を改めて現在のWUGによるパフォーマンスで見ることができ、成長を実感することができます。劇中とは一転しキレキレの永野愛理さんのダンスに注目です。

 

続編を諦めない

ご存じの通り、「声優ユニットWake Up, Girls!」は2019年3月末での解散が決まっています。しかし「プロジェクトとしてのWake Up, Girls!」は今後も継続すると発表されていますし、一部メディアの記事ではその中に舞台も含まれていました。

「青葉の軌跡」も、当初は映像化予定が無かったにもかかわらず、ファンの声を受けてBD化が決まった、とされています。ここまで舞台化されたのはWUGの物語の始まりの部分に過ぎません。先日の上映イベントでも出演者一同、続編を待ち望んでいました。諦めずに声を上げ、物語の続きが見られる日を待ちたいと思います。

2018年6月15日のこと

こんにちわぐー。あれから1週間経ちましたね。

あんまりクヨクヨしててもしょうがないし、ツアーに向けて前を向いていかなきゃいけないのはわかってるのですが、辛いものは辛い。とりあえず早くいつも通りにわちゃわちゃした7人の姿を見せてくれると嬉しいのですが、ぺらじやWUGちゃんねるが無くなるとこうも寂しくなるんですね。

もっと楽しい思い出を振り返りたいのですがなかなか筆が進んでいないので、先週の衝撃の1日を記録として残しておきます。

 

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2018年6月15日。前日のWUGナイターがあまりにも楽しく、全力で応援をし続けたあと勝利の美酒に酔った僕は疲れもあり、午前9時すぎと遅めに仙台のカプセルホテルをチェックアウトした。

夕方のフライトまで何も予定がなかったので、とりあえず仙台駅まで歩くことに。道中、昨年12月から今年2月までの期間限定で設置されていたWUGのデザインマンホール跡地や7GWのMVロケ地である「サンモール一番町商店街」を巡礼。

某アイドルアニメコンテンツではマンホールが荒らされたり掃除していたファンが炎上したりと散々なことになってしまいましたが、WUGは設置期間中何事もなく、地元ワグナーが毎日のように掃除してくれたことも美談として伝わるなど、やはりこの界隈の雰囲気は温かくていいですね。コンテンツの規模が小さい故なんでしょうけど。

仙台の街は緑が多くて綺麗で、どこを歩いていてもWUGの空気を感じられて大好きです。後にオールナイトニッポンiで話してましたが永野愛理さんもこの日の朝は仙台駅周辺を歩いてWUGゆかりの地を感じていたそうで、同じ時に同じようなことを思っていたんだなぁと。まあこの時の僕は解散の「か」の字も考えてなかったんですが。

 

仙台駅に着くころには雨が本降りになってきましたが、なかなか仙台で1日ゆっくり過ごす機会も無いので4月のわぐらぶバスツアー翌日に高木美佑さんと田中美海さんが聖地巡りに使用した「DATE BIKE」を借りることに。

観光利用では駅構内の端末でスマホの番号を入力してSuica等のICカードを登録し、カードが鍵代わりになります。IC支払いで1日1029円。他に月額会員とかもあるようです。コンビニで雨合羽を買っていざ出発。

お昼ごはんは以前ANNiで永野愛理さんがオススメしていたラーメン屋「嘉一」へ。

そして今回の一番のお目当てだった、WUG聖地の喫茶「ビジュゥ」さんを初訪問。何度も仙台を訪れていますが、いつも定休日だったり時間が無かったりでようやく念願叶いました。

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店内はほとんどがワグナーで埋め尽くされ、後にも続々とやってきました。平日の昼間なのに皆さん仕事しなくて大丈夫なんでしょうか(ブーメラン)。この日は5月限定だったよっぴー誕生日Ver.の「フロマージュ・クリュ・オルタンシア」が再販されていたのですが、目の前で枯れてしまいピンク色の通常Ver.に。でもめちゃくちゃ美味しかったです。劇中でWUGちゃんが食べたワッフルも食べたいし、まだまだ再訪しなきゃいけませんね。

 

1時間ほどくつろいだ後、TVアニメ1期1話の舞台である青葉神社へ。

エモい。

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境内にはランガちゃんの絵馬も。他にもワグナーさんがWUGの末永い活躍を祈願した絵馬がたくさんあり、ほっこりしていた矢先だったのですが……。

 

このツイートを投稿した直後、「わぐらぶから凄いメールが来た」とTLがざわついているのが見えたので、Gmailを開くと確かにわぐらぶからの新着が。ツアーのPart3が出たのかなと思って開くと、「▼いつも応援してくださっている皆さまへ」の文字。

思わずその場に座り込み、雨に打たれながら天を仰ぎました。

 

なんでだよ。昨日あんなに楽しかったじゃん。WUGちゃんまだまだこれからじゃん。新章がダメだったのか?もっと円盤買えばよかったのか?GLフェスが空席だらけだったから?……疑問と後悔が頭の中に渦巻きました。

いつか終わりが来ることはわかっていました。もともと結成から6年続くことが目標だったことも。でもいざ突き付けられるとそう簡単に受け入れられることではありません。

でもこの瞬間、ひとつだけやることが決まりました。ツアー全通。残された時間、最後までWUGちゃんの勇姿を見届けるしかない、そう腹を括りました。

 

とりあえず、誰かと話したい。ワグナーと会って気持ちを共有したい。そう思ってTwitterにつぶやくと同じ考えのワグナーが結構いたので、どこかに集合しようということに。熊谷屋さんでお土産を買ってから勾当台公園へ向かうと、既に何人か集まっていました。

何か実りのある話をしたわけではなく、各々が感じていた予兆や今後の不安を吐き出して語り合っただけなのですが、それでも一人でいるよりはずっと楽で、ツアーに向けて少し前向きな気持ちになれました。僕は自転車を返したり飛行機の時間が迫っていたりしたので小一時間ほどしかいられなかったのですが、平日夕方にもかかわらず最終的に15人ほどのワグナーが集まったのは流石だなぁと思いました。

(携帯の充電死んでて写真とか残せなかったのでツイートお借りします) 

勾当台公園にワグナーが集まったことはスタッフを通じて永野愛理さんの耳にも入ったようで、日付が変わってから更新されたANNiで言及してくれたことに感激して死ぬほど泣きました。ワグナーにとって仙台が本当に大切な街で、この地でワグナーのつながりが生まれたことを改めてメンバーにも感じてもらえたのなら嬉しいですね。

 

19時のフライトが迫っていたので勾当台公園を後にし、仙台空港へ。これを見るとTUNAGOを思い出して込み上げるものがあります。

去年から何度か飛行機で仙台を訪れていますが、帰りに乗るのは初めて。続劇場版「Beyond the Bottom」に登場した出発ロビーに初めて入ることができました。

構図を確認するためにdアニメストアでBtBを再生したのですが、WUGを辞めて光塚を受験すると決めた久海菜々美がWUGでの思い出を回想するシーンで自分の思い出もフラッシュバックし、涙が溢れ出てきました。

大阪へのフライト中、気持ちを整理しようとメモ帳を開いてみたものの、やはりあらゆるステージで輝きを放っていたWUGの姿を思い出し、この7人にしか作り出せないパフォーマンス、この7人だからこその空気感が大好きだったんだと思い知らされて涙が止まらず、何も考えがまとまらないまま着陸の時を迎えたのでした。

 

帰宅してぺらじやWUGちゃんねる、ANNiでメンバーのコメントを視聴。前日の楽天戦であんなに楽しそうにしていた姿が嘘のようで、これは悪い夢なんじゃないかとも思いましたが、目が覚めても現実は変わっていませんでしたとさ。

 

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ここまでが先週の思い出です。人生で最も辛く喪失感に包まれた1週間だったかもしれません。ただ、死ぬほど面倒くさくて物凄い勢いでカード決済されていくファイナルツアーの応募を経てちょっと現実に戻ってきました。

Twitterにも書きましたが、9ヶ月も前に告知してくれて最後の花道を15公演以上用意してくれたというのはむしろ恵まれてる方なんですよね。世の中にはさよならも言えないまま終わってしまうアーティストも大勢いるわけですから。

いちワグナーとしてはもちろん解散してほしくありません。7人揃ってのパフォーマンスは本当に凄い。歌も、ダンスも、トークも、この7人にしか作り出せない世界が確かにあった。この7人のステージが今後見られなくなると思うと本当に惜しい。でも7人の将来を考えたとき、いつまでもWUGという世界に閉じ込めておく訳にはいかないんだと思います。若手が次々に現れる声優業界で、いつかは自力で羽ばたいていかないといけない。それを考えると、6年という区切りは潮時なのかなあと。欲を言えばあと半年でも1年でも長く続けてもらいたかったですけど。

とりあえずツアーは全公演のチケットを確保できましたが、わぐらぶ先行で落選祭りになってるのは勿体無いですね。最近WUGを知った人や「解散だし1回くらい見ておくか」くらいの人にもどんどん来てもらって彼女達のステージの凄さを知ってもらいたかったのに。ぜひツアーPartⅢは大きな箱で、追加公演やっちゃうくらいの勢いで最後まで駆け抜けてほしいですね。

あとライブだけじゃなく、メンバー同士で仲良くわちゃわちゃしている姿も彼女達の大きな魅力なので、ぺらじやWUGちゃんねるも今まで通りのノリで早く更新してもらいたいものです。

Wake Up, Girls!がつないだもの

2018年6月15日、声優ユニット「Wake Up, Girls!」の2019年3月末での解散が発表されました。僕はワグナー暦1年ちょっとの人間ですが、正直、まだ全然受け入れられていません。全然言葉がまとまらないので、とりあえず今年3月のソロイベとバスツアー後に書き進めていて途中になっていたブログでWUGちゃんへの感謝を伝えさせてください。

 

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ソロイベの各公演レポートが書ききれていないのですが、バスツアーを終えてわぐちゃんへのお気持ちが溢れ返っているので個別のレポは後回しにして、ソロイベとバスツアーを振り返りつつ、僕がこの1年間でWUGを大好きになった要因の一つである「TUNAGO」という曲を軸に、現時点での思いを書き留めておこうと思います。

  

僕は去年のANIMAX MUSIX大阪を機にワグナーになった新参だが、ギリギリ「旧章」世代でもあります。ユニットのライブに惹かれたのがきっかけだけど、アニメとしても東北を想い、震災を真正面から捉えた旧章の作風が好きでした。

しかし7月のワンフェスでのお披露目以降、どうも雲行きが怪しい。アニメ新章は東北から心が離れているような、ただ背景として仙台が映っているだけのような印象を受けはじめていました。そんな最中に始まった4thライブツアー。開幕直前生放送を見て、今回は「TUNAGO」をテーマにメンバー主導で構成を考えたことを知り、期待を抱いて臨みました。

 

3rdツアーまでの予習から、初めは派手な映像でテンションを煽ってくるものだと思っていました。しかし最初に映し出されたのは、日和山公園から望む石巻の街並み。そして仙台空港津波で流された土地をバックにメンバーが集っていくOPムービー。

ライブ自体も、「ゆき模様 恋の模様」でしっとりと始まり、MVをバックにTUNAGOで本編を終えるという、盛り上がりよりもメッセージ性を重視した構成に心を打たれました。これまでのWUGとこれからのWUG、ワグナーや東北、あらゆるものを繋いでいきたいという想いを強く感じました。ライブの最後はTUNAGOのインストをバックにスタッフロールが流れたのですが、公演を重ねるごとにワグナーによる合唱が大きくなっていったのも印象的でした。

 

TUNAGOは東北イオン「にぎわい東北」キャンペーンのイメージソングとして作られた曲です。アニメWUGの曲ではなく、最初のリリースは「恋?で愛?で 暴君です!」のカップリングでした。

しかし4thツアー以降、間違いなくこの曲はWUGを代表するものになったと思います。先日発売された「Wake Up, Best! 3」で他作品タイアップ曲やカップリング曲が収録されたディスク2ではなく、劇中歌に準ずる扱いでディスク1に収録されたこともその証拠と言えます。ベスト3の初回盤に収録されたフルサイズのMVは本当に素晴らしいものなのでぜひ見てほしいですね。できれば4thで上映されたメンバー手書きの歌詞テロップ付きVer.もまたどこかでお披露目される機会があればいいのですが。

 

秋に始まったアニメ新章は、個人的な感想としては極めて残念な出来でした。動かない絵ややる気のない演出は作画以前の問題だし、旧作のような群像劇感は薄まり、石巻気仙沼など仙台以外の東北に触れられることもありませんでした。極めつけに「仙台空港跡地」というあまりにも無神経なセリフが登場したことには呆れるしかありませんでした。

 

それでも、ユニットのWUGが4thツアーとTUNAGOという曲に込めた想いを信じていたから、僕はこのコンテンツを見放すことはできませんでした。この曲は僕の心も繋ぎ止めてくれたのだと思います。

 

そして2018年3月、「わぐらぶ限定 TUNAGO東北ろっけんソロイベントツアー」が開催されました。TUNAGOはツアータイトルに冠されるまでになったんですね。
以前のブログにも書きましたが、FC限定とはいえついに東北でツアーを開催してくれたことが本当に嬉しかった。個人的にも仙台以外の東北にはほとんど行けていなかったのでいい機会でした。

ソロイベ自体はメンバーによるセルフプロデュースで各公演全く違う内容のため、毎回TUNAGOが歌われた訳ではありません(そもそもWUG曲をほとんど歌わないメンバーもいる)。 ただ、僕が参加した秋田、郡山、石巻の3公演ではしっかりとその土地への想いがメンバーから語られ、歌に込められていたと思うし、他のメンバーがいない中で明かされるWUGへの想いを聞いて、ソロで表現していることはバラバラでも7人の気持ちは一つだと感じさせられました。

秋田と郡山と、いわきでのチャリティーニコンサートではTUNAGOも歌われました。秋田ではWUGのほぼ全曲をメドレーで歌ったイベントの最後にみんなで合唱、郡山では生バンドで、いわきでは4thツアー以来久々に7人揃って。それぞれ違った良さを感じることができました。歌われる度にまた新たな意味合いを帯びていく楽曲だと思います。

 

イベント自体も楽しかったけど、その土地ならではの場所を訪れ、その土地の食べ物を味わうことができたのも楽しかった。そういう楽しみ方をしてもらうことも狙った上での東北開催なのだと思います。

特に印象に残っているのはやはり石巻で、あの4thツアー冒頭で流れた日和山公園からの景色を実際に眺めることができ、MVでメンバーが歩いた地を実際に歩くことができたのは大きかったです。まゆしぃパートが撮影された石巻市南浜は本当に街が丸ごと壊滅した場所で、ここでMVを撮ったことの重みと覚悟を改めて実感しました。また、まだ撮影から1年も経っていないはずですが、復興に向けて着実に景色が変わりつつあることも見て取れました。

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7ヶ所14公演のソロイベを終え、「ツアーファイナル」に位置づけられたわぐらぶバスツアー。内容を簡単に紹介すると、仙台駅で出発式→秋保グランドホテルでお出迎え→「WUGちゃんねる」公開収録(部屋ごとに7グループに分かれて観覧)→2次会という名のアニクラ(ソロイベ曲等でメンバー飛び入り参加)→2日目朝にラジオ体操→名取市閖上を観光→仙台GIGSでWUG結成5周年記念ライブ、という流れ。

印象に残ったのは、やはり2日目。恒例のラジオ体操を終えると、メンバーはライブ準備のため別行動に。残された参加者は名取市閖上の「ゆりあげ港朝市」で昼食を取ることになりました。

秋保温泉から閖上へ向かうバス車内で、あるDVDが上映されました。WUGの映像ではなく、3.11の津波被害の様子をまとめたもの。添乗員は「生々しい映像なので、苦手な方は目を背けてもらって結構です」と前置きしつつ、「今から向かう閖上で何があったのか知ってほしい」という旨の話をしてくれました。映像は約30分間、岩手から福島の沿岸各地を津波が襲う様子を収めたもので、BGMもなく波と瓦礫が流れる音と撮影者らの戸惑う声がそのまま流れる無機質な映像が一層緊迫感を伝えていました。

その中には、NHKが上空から生中継した閖上の映像も。名取川河口を遡り、堤防を超えた黒い波が家屋や田畑を飲み込む様子。この7年間何度も目にしてきた映像ですが、今からそこに向かうのかと思うと改めて背筋に冷たいものを感じました。

上映後、バスはゆりあげ港朝市に到着。朝市は30年以上前から開かれ、震災で甚大な被害を受けるも復活したのだそうです。あの日巨大な波が遡ったとは思えないくらい穏やかな水辺で、バスツアー参加者だけでなく一般の観光客も大勢訪れ、にぎやかに海鮮を焼いていました。

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参加者には500円の金券2枚(おそらくツアー参加費の一部)が配られ、確実にここにお金が落ちるようになっていました。僕たちは10個500円という破格のカキを買って焼き、味噌団子や新鮮なリンゴジュースを味わいお土産を買って満喫しました。当然のことながら、普通に旅行として楽しい。その上で、7年前波に飲み込まれたまさにその場所が笑顔に包まれている姿を見て、「ふるさとが にぎわい広がっていく」様子を感じ、心温まる思いになりました。もちろん周りは更地だらけでまだまだ復興へは道半ばという印象なんだけど、盛り土の上に建ち並ぶ新しい家々には“ここで生きる”と決めた人々の強さを感じました。

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自分はソロイベに合わせて個人的に沿岸部を巡りましたが、そういう経験のない参加者にも7年前の映像と今の姿を見てもらうことができたこの時間はとても意義あるものだったと思います。 

そしてそのあとは、

私達は5周年ライブのリハへ。

そしてわぐなーさんには、

閖上の朝市に行っていただきました。

バスツアーだからこそできることだと思います。

少しでも閖上の風景を感じてもらえたらなと思いました。

なかなか自分の足で行くことはなかった土地だという人もいると思います。

もちろん知らない土地だったという人もいると思います。

でもバスツアーを通して足を運んで、

また来たいと思ってもらえたら嬉しいなと思いました。

そう思ってくれた方がいたら非常に嬉しいです。*1

女性声優ユニットのバスツアーということで、大前提として(自分含む)参加者の多くはメンバーとの交流やイベントが目当てです。自分は初参加なので大満足でしたが、今回のバスツアーは前回まであったメンバーとのチェキ撮影が無くなるなど、接近イベントが大幅に減ったことで一部から不満の声もあったらしい。実際、5周年ライブのMCで永野愛理さんは、参加者が増えたことで一人一人の満足度はどうしても下がってしまうことや、ライブ準備で2日目にメンバーを交えた企画ができないことへの葛藤を打ち明けていました。

しかしながら、Wake Up, Girls!という作品はそもそもが東北を応援する目的で始まったプロジェクトです。いろんな制約がある中で、コンテンツの根幹の部分を再確認し、ファン自身がそれを体験できたという意味で、あえて被災地のど真ん中に案内して食事を楽しんでもらうというのはとても有意義な企画だったと思います。というかファンクラブ限定のバスツアーでこんなことできるのはWUGだけだし、WUGが背負っているものの重さと強さを感じさせてくれるイベントでした。ちゃんあい編集長をはじめとするメンバーと運営の決断に心から感謝したいです。

 

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この後5周年ライブの感想の途中で書きかけだったのですが、今となっては当時の感情を取り戻すのは難しいので割愛させていただきます。言葉にならないくらい最高のライブでした。

 

何より今WUGちゃんに伝えたいのは、ありがとうの気持ちです。この1年間、4thツアー、始球式、アニサマ、WUGフェス、アニメJAM、ソロイベ、バスツアー、GLフェス、舞台、WUGナイターとその他さまざまなイベントを見て、そのどれもが楽しかった。たくさんの楽曲に元気をもらいました。そして東北の素晴らしさを教えてくれました。ワグナーになっていなければ、こんなに東北各地に足を運ぶことはなかったでしょう。

これはWUGナイター終了後、解散発表の14時間ほど前に書いたものですが、まさにこの通りだと思っていて、ただアニメが宮城を舞台にしていたというだけでなく、5年間キャラクターとともにあらゆる困難に立ち向かい乗り越えてきた彼女たちが、本気で東北と向き合ってくれたからこそ、全国のワグナーが足を運んだんだと思います。彼女たちと一緒に東北を応援したい、そう思わせてくれる存在です。アニメと、東北と、ファンとをつなぐ存在、それが声優ユニット「Wake Up, Girls!」でした。

残念ながらユニット活動は来年で終わることになってしまいましたが、「コンテンツは継続」(まだ意味がよくわかりませんが)するとのことで、WUGという作品が消える訳ではないし、仙台や東北がWUGの舞台であることには変わりありません。もちろん、WUGメンバーのみんなの東北への思いも変わらないと信じています。永野愛理さんと奥野香耶さんにとっては地元だし、吉岡茉祐さんをはじめ他のメンバーも事あるごとに「東北は第二のふるさと」と話しています。また東北で会える日がきっとあるんじゃないかと思っています。イベントが無くても遊びに行きたいですけどね。

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そしてまだ、最後のツアーが残っています。3部構成のうち現在発表されているPartⅡまででも6ヶ所15公演あり、最終的には20公演以上になると予想されます。これまでに開催されたWUGの単独ライブは計43公演*2なので、まだ1/3残ってる計算になるんですよね。ツアー以外にも何らかのイベントがあるでしょうし、声優ユニットWake Up, Girls!の物語はまだまだ終わっていません。寂しい気持ちがあるのは事実ですし、ワガママを言えば終わってほしくないのが正直なところですが、最後まで全力で応援し極上のスマイルを届けることで、彼女たちに恩返ししていきたいと思います。

 

「行くぞ!がんばっぺ!Wake Up, Girls!」

 

*1:5周年、ありがとう!あいり | Wake Up, Girls!オフィシャルブログ Powered by Ameba

*2:1stライブ、1stツアー3ヶ所6公演、2ndツアー4ヶ所8公演、3rd・4th各7ヶ所14公演

鈴木このみ 4th Live Tour 2018 ~Magic Hour~ 東京公演 at 日比谷野外大音楽堂

最近すっかりWUGブログと化してしまいましたが、久々に本業?の鈴木このみ現場について書きます。

5回目*1の東名阪ツアー、千秋楽はワンマンでは初となる野外公演でした。自分にとっても初の日比谷野音でのライブです。

数日前から天気予報と睨めっこしていましたが、当初の予報は雨。鈴木さんはなかなかに強力な雨女で、昨年11月のHonda祭り野外ステージでは直前まで晴天だったのが猛烈なゲリラ豪雨となり途中でライブ中止というハプニングもありました。まああれはあれでエモかった(土砂降りの中Momentでオタク円陣組んだのが最高の思い出)のですが、ツアータイトルに「Magic Hour」を掲げている以上は澄んだ空の下でのライブを楽しみたいですからね。

迎えた当日、雨は朝のうちに止んで午後からは晴れの予報。なんとか回復してくれ、と願いながら日比谷に向かいました。

 

開演前はオタクとキャッチボールしたり縄跳びしたりしてワイワイ遊んでました。これも普段のライブハウスやホールではできない野外ならではのお楽しみですね。

 

日比谷公園ではビアガーデンが開催中で、偶然にもマルティニが「マジックアワー」という名のカクテルを出してました。オシャレで美味しかったです。

 

天気は午後にも少し雨がパラつく時間がありましたが、本番が近づくにつれて雲は流れ去っていき、開演時にはすっかり晴天に。

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この空を見て「今日は最高のライブになるな」と確信しました。

 

セットリスト

1. THERE IS A REASON

今回のツアーは意外にもバラードからのスタート。しかしこの曲、序盤こそピアノだけで静かに始まるものの徐々にバンドサウンドが激しくなるので、ライブ冒頭のウォーミングアップにぴったりですね。2番で早速『青色した空』という詞が登場します。

 

2. join us

昨年の3rdツアー以降定番となったコール&レスポンス曲。ポップな曲調が青空の下では一層爽やかに響きます。間奏の『hey, guiter!! and bass!! and drums!! make some noise, more!!』は東京公演だけ『ならぱん!!アフロック!!のんたん!!きっしー!!*2』とバンドメンバーの名前コールになっていて良かったですね。本ツアー初日の大阪公演ではサプライズで声優デビューを祝ってくれるなど、このみんのライブはバンメンも仲良くて一緒に遊んでくれるので大好きです。

 

3. Blow out

各会場限定曲の3曲目、千秋楽は待ちに待ったBlow out。全シングル中トップクラスに好きな曲であるにもかかわらず大阪名古屋では聴けなかったので、イントロで叫びました。この曲を野外で浴びるのは昨年12月の「くまフェス」以来ですが、ダントツで青空が似合う曲ですね。『胸に秘めた想いは誰より強く 空の青さにも溶けたりしない』で空を見上げてメチャクチャ気持ち良くなってました。

ちなみに大阪限定曲はレアな「yell!~くちびるからはじまる魔法~」、名古屋は「Nice to Me CHU!!!」でした。

 

4. 夢へ繋ぐ今

本人作詞作曲の一曲。この曲も空にまつわる歌詞が頻出します。ほとんどずっと上向いて流れていく雲を眺めながら聴いていました。

 

5. アルカテイル

Keyの新作ゲーム「Summer Pockets」の主題歌。爽やかなミドルテンポの夏ソングで、まぁ~良い曲。これまでの鈴木このみは「絶唱」のイメージが強かったのですが、この曲は少し抑えた歌い方で鍵作品らしい切なさを感じます。

 

6. 東のシンドバッド

3rdアルバム「lead」収録のバケモン曲。日が傾き始めたタイミングで『地平線の彼方に夕日が沈み今日が終わる これが幸せだと』とか歌うのズルい。サビの『空を飛べるような翼が無くても 僕らにはこの足があるんだ そうだろ?』で足を蹴り出すのめっちゃ格好良くて好きです。

 

7. Redo

東のシンドバッドからのRedo、あまりにも強い。早くも体力の限界を迎える。

 

8. Sky Blue OASIS

今回のライブのために作られたタオルソング。客席を通りCブロックの前方に設けられたミニステージで歌ってくれました。約3千人収容の日比谷野音がほぼ満席で盛り上がっているのを見て嬉しかったです。リリイベに行けず予習不足でコール&レスポンスが完璧にできなかったのが悔やまれます。

 

9. Tommorow's best

この曲を聴くと初めてワンマンライブに参加した3年前を思い出しますね(当時の感想)。自分を奮い立たせるような歌詞と縦ノリのサウンドが気持ち良い。

 

10. miss blue

原曲はデジタルなダンスナンバーですが、今回はアコギでの弾き語りでしっとりとした雰囲気に。

 

11. Love is MY RAIL

一番野外で聴きたかった曲。アコギ弾き語りで1サビ歌ってからバンドが加わってスタートというアレンジ、良かったですね。残念ながらこの日は綺麗な夕焼けにはなりませんでしたが、少し赤く染まった雲の下での落ちサビUO一斉点灯は素晴らしい光景でした。これからももっともっと“最高”を更新していきたい曲です。

 

12. My Days

本ツアーでライブ初披露となったGARNiDELiA提供の中華アプリゲーム主題歌。冷静に考えてガルニデサウンドにこのみの歌声って強すぎませんか?音源リリースが待ち遠しい。

 

13. 真聖輝のメタモルフォシス

最近あんまりやってなかったから大阪でイントロ来たとき発狂しました。クソ長い間奏で体力の限り推しジャンした後ラスサビの転調でUO追い炊きするのが楽しすぎる。

 

14. 歌えばそこに君がいるから

本人の声優初主演作となった「LOST SONG」主題歌。白戸佑輔サウンド全開で特に間奏のピアノソロは思わず身体が気持ち悪い動きをしてしまう仕上がり。「歌うこと」への想いを書いた畑亜貴さんとこのみんの共作による歌詞も胸を打つのですが、この曲でちょうどマジックアワーを迎え、日が落ちたところで『輝いた夜空の星 道を示しているようで』が来るのはズルすぎます。最新シングルを最後ではなく中盤のこの位置に持ってくるのは少し意外に思っていたのですが、野音で聴いてやっとこのセトリの意味がわかりました。

 

15. Absolute Soul

ラストスパート開始。鈴木このみのライブは毎回「着いて来れんのか」と言わんばかりに終盤激しい曲で畳み掛けてくるので真剣勝負って感じで楽しいですね。

 

16. DAYS of DASH

(これ死ぬほど懐かしい動画ですね)

大空を見上げなにも言えず 胸が痛む訳考えていた……。

 

17. Beat your Heart

大阪はByH、名古屋は「AVENGE WORLD」と来て東京は再びByH。ライブ終盤の定番曲となりつつありますね。

 

18. Moment

野外でこの曲聴くと豪雨のHonda祭りの記憶が蘇ってきてエモになってしまいます。各会場で連番オタクと円陣組めてまた思い出が増えました。

 

En1. MY SHINING RAY

プラネタリウムで歌える曲を」と、星空をイメージして作られた曲。都内なので満天の星空は見られませんでしたが、ステージバックに星座が投影され周囲のビルの窓明かりが輝く中、白いドレスを纏って歌う姿はとても美しかったです。そういえばこの曲の初披露も夜の野外ライブでしたね*3

 

En2. One day sky

大阪名古屋は大好きな「Fly to the stars」で、ぜひ本物の星空の下でも聴きたいと思っていたのですが、まさかのOne day sky。確かにこれも星を歌った曲だった。カウントダウンライブ以来の披露でメチャクチャ高まりました。

 

En3. This game

言わずと知れた代表曲。This gameで会場全体が白に染まって盛り上がってるのを見るのが大好きなんですよね。結果的にノゲノラ曲に始まりノゲノラで終わるセトリとなりましたが、そろそろ次の「顔」となるヒット曲やアニメに恵まれて欲しいなぁという思いもあります。

 

ツアーを終えて

今回のツアーは「Magic Hour」というタイトルに合わせて、時系列に沿った空の変化をイメージしたセットリストでした。改めて振り返ると、鈴木このみの楽曲には空を歌ったものが非常に多いことに気付かされます。本人は雨女ですが、歌声も楽曲も本当に青空が似合うアーティストですね。最近は某ユニットに浮気気味ですが、歌の力でここまで心を惹きつけてくる鈴木このみはやはり凄い。一生追い続けられる存在です。

思えば自分が始めて鈴木さんのライブを見たのは2014年5月のマチアソビだったので、野音で青空を見上げながら4年前のことを思い出して、ここまで信じて追いかけてきて良かったなぁと感慨深くなってしまいました。

あの頃はまだ女子高生でMCもスタッフに助けてもらいながらという感じでしたが、いま「歌で生きる人間」として自分のステージを作り上げている姿を見ると、すごく頼もしくなったなぁと思います。特に昨年のスタンディングツアーあたりからMCで自分の気持ちをこれまで以上に素直にさらけ出してくれるようになったと感じていたのですが、最近のインタビューを見ると「LOST SONG」に向けた声優レッスンが影響しているようですね。

――歌ではなくセリフでの感情表現とかを学ばれたことで、歌をうたうときにプラスになったことはありますか?

ものすごくあります。特にライブが、前よりもすごく楽しいんですけど、それは人に対して感情をぶつけるっていう怖さが薄くなったからなのかなって思います。今までは、「こういう言葉を言うとこう取られるかもしれない」とかいろんなことを頭の中で考えちゃって結局言えなかったりもしたんです。でも、「役に入る以前に喜怒哀楽を人にはっきり伝えられるようにならなきゃいけない」っていうのを徹底的にやらせてもらったおかげで、そういう壁みたいなものを壊して感情をぶつけていくことでもっともっとみんなと一緒になってライブを楽しめる、っていうことに気づけました。

――お客さんと感情をぶつけ合うハードルが、ちょっと下がった。

そうですね。あと、自分の曲って、疾走感のあるものが多いんですけど、そのなかでちょっと引いたりすることでスピード感がより増して感じられたり、っていうのは歌も演技も一緒だなぁって思いました。*4

テレビアニメ主演声優という経験が歌の面でも糧になり、さらに魅力を増すことにつながっているなら素晴らしいことですね。 

また今回のツアー、千秋楽の野音が最高だったのは言うまでもありませんが、大阪と名古屋でも座席ありとはいえZepp(Osaka Bayside、Nagoya)公演を実現したのも大きな成果だったと思います。本人も常々MCで「もっと大きい会場に行きたい」と言っていますが、そのポテンシャルは確実にあるし、一歩一歩近づいているのを実感しています。

近年のアニソンライブは何かあればすぐ“警察”が声を上げてレギュレーションが強化され、もはやテンションが上がっても跳ぶことさえ許されないような空気になりつつありますが、鈴木このみ現場は盛り上がる曲では演者も煽ってみんなジャンプするし、高まればUO折るし、古き良きアニソンライブの雰囲気が残っている現場です。まあ5年ほど前の一時期は荒れてちょっと問題にもなったのですが、今はそれを乗り越えて演者とファンとの信頼関係ができ、ある程度自由な楽しみ方*5が許されている状況だと思っています。最近の声優ライブで物足りない思いをしているオタクでも、思いっきり楽曲を浴びて全力で楽しめるライブだと思うので、ぜひ一度遊びに来てみてください。良い曲いっぱいありますんで。秋からは国内5公演を含むアジアツアーが始まります。

*1:間にスタンディングツアーがあったので4thだけど5回目

*2:Gt.奈良悠樹、Ba.櫻井陸来、Dr.北村望、Key.岸田勇気

*3:2015年12月19日、鈴木このみフリーLIVE ~2015 WINTER~ at ラクーアガーデンステージ

*4:鈴木このみ、声優としての初主演作とそのOP曲への想いを語る (1) 6年間の歌手人生の、答えになる曲が完成 | マイナビニュース

*5:西沢幸奏現場ほどではないのでほどほどに

Wake Up, Girls!楽曲10選

皆さんこんにちわぐー。

 

ソロイベやバスツアーの感想ブログを書き終わらないまま、気がつけば5月になってしまいました。あまりにもエモーショナルなお気持ちになってしまい、伝えたいことが多すぎて僕の力では上手く文章にすることができなかったのでいつか機会があればちゃんと書こうと思います。

 

さて、今日はいよいよ幕張メッセで「Green Leaves Fes」が開催されます。今回はファン投票によるランキング形式のセットリストということで、どの曲が何位にランクインするのか、WUGちゃんとランガちゃんとの初共演をどのように演出するのか楽しみです。

自分は本当に好きな曲というよりは「投票形式だからこそ普段なかなか聴けない曲を」とライブ披露回数の少ない曲を中心に投票したので、ここで改めて個人的に好きなWUG曲ランキングTOP10を考えてみようと思います。

 

10. ドラマチックを君と

作詞:児玉雨子 作曲・編曲:sky_delta

ななみんのキャラソンは「オオカミとピアノ」「snuggery」と名曲しかないのですが、中でもこれが一番のお気に入りで鬼リピして聴いてます。キャラソン3の中でも珠玉の1曲。まだ現場で聴けていない*1のでGLフェスで聴けると嬉しい。

9. Polaris

作詞:Wake Up, Girls!(吉岡茉祐永野愛理、田中美海青山吉能山下七海奥野香耶高木美佑
作曲・編曲:田中秀和

初のメンバー作詞曲でありながら、ただ眩しいだけでなく影や泥臭さを纏った「WUGらしい」輝きが表現された曲になっていると思います。落ちサビの「まだ目覚めない夢が永遠に続くならば 振り返らず進むだけでいい」は、タチアガレ!の「夢を見るなんてきっとできないと 小さな自分を守り続けた」頃からの成長を感じてお気持ちになってしまいます。北斗七星を模したフォーメーションや輪になって踊る間奏など、永野愛理さんが手がけた振り付けも見所。七瀬佳乃&青山吉能さんによる曲振りで始まった5周年ライブでの初披露は本当に素晴らしかった……。まだ1度のみの披露ということで今後に期待してこの順位に。

 

8. outlander rhapsody

作詞:只野菜摘 作曲・編曲:永谷たかお

歌詞がとにかく格好良く、ちょっと懐かしめの曲調に吉岡・青山のイケメンコンビと山下・奥野の可愛いコンビという組み合わせが最高。この曲も永野愛理さんが振り付けを手がけており、Bメロの「魔物ポーズ」は観客もフリコピして楽しめるポイントになっています。個人的に好きなところはサビ終わりの「そう~」の青山吉能さんです。こちらも未回収なのでGLフェスでぜひ聴きたい1曲。

 

7. ステラ・ドライブ

作詞:只野菜摘 作曲・編曲:田中秀和 

名曲揃いのWUGキャラソンの中で、1曲だけ選ぶならこれ。90年代J-POP感あるメロディによっぴーのハイトーンボイスが抜群に似合う。曲名の通り、ドライブ用BGMにもピッタリで夜の高速とか走りながら流すと気持ちよく走れます。4thツアーでイントロをまゆよぴでハモってたのが最高でしたね。

 

6. 7 Girls War

作詞:辛矢凡 作曲:神前暁田中秀和 編曲:田中秀和

TVシリーズ1期OPテーマ。基本的には明るくワチャワチャしたアイドルソングですが、謎のエモさがある。何度聴いてもラスサビ前で12話の映像が脳裏に浮かんで泣きそうになりますね。ライブの最後に7 Girls Warが来たときの達成感が大好きです。

 

5. 言の葉 青葉

作詞:只野菜摘 作曲・編曲:岡部啓一

ややハードな展開もあるTVアニメ1期のEDとして見事な浄化作用がありました。優しいメロディーと仙台に寄り添った歌詞が大好きな一曲。4th宮城や5周年ライブなど、仙台で聴くとなんかもう意味わからんくらい泣いてしまいます。福島のまゆしぃソロイベでのサプライズ合唱も思い出深い。あとMVが全曲中でトップクラスに好きです。

 

4. タチアガレ!

作詞:辛矢凡 作曲・編曲:神前暁

原点であり、WUGを象徴する1曲。この曲抜きにWUGを語ることなどできません。 ド定番曲ですが何度聴いても好きなものは好き。

 

3. 僕らのフロンティア

作詞:只野菜摘 作曲・編曲 広川恵一

初のWUG以外のアニメタイアップとして、WUGちゃんにとってもフロンティアを開拓する転機となった1曲。他作品タイアップでもWUGらしさを出していけることを証明した曲だと思います。歌詞もメロディも振り付けも衣装もMVも全部好き。

 

2.  Beyond the Bottom

作詞:辛矢凡 作曲・編曲:田中秀和

現在のWake Up, Girls!を象徴する曲だと思います。何度逆境が襲ってきても、どん底の淵に立たされても、絶望を力に変え前へ進む。その姿こそがキャラクターとのハイパーリンクを生み出し、WUGが纏うエモの根源となっているのだと思います。この曲を「切り札」として聖地SSAに挑んだアニサマ2017のパフォーマンスはとてつもない気迫でした。いつか単独でSSAを白に染める日が来てほしいものです。

 

1. TUNAGO

作詞:只野菜摘 作曲・編曲:広川恵一

完全に思い出補正による順位なのですが、それでも僕はこの曲が大好きです。ソロイベと5周年ライブのせいでイントロ聴いただけで無条件に泣いちゃう。

もともとはアニメWUGの曲ではなく、東北イオン「にぎわい東北」キャンペーンのイメージソングとして作られた曲。最初のリリースは「恋?で愛?で 暴君です!」のカップリングです。しかし4thツアーのメインテーマとなって以降、間違いなくこの曲はWUGを代表するものになりました。「Wake Up, Best! 3」で他作品タイアップ曲やカップリング曲が収録されたディスク2ではなく、劇中歌に準ずる扱いでディスク1に収録されたこともその証拠と言えます。東北ソロイベではツアータイトルに冠されるまでになりました。

5年間キャラクターとともにさまざまな試練を乗り越えてきたWUGが、ただの声優ユニットではなく、二次元と三次元、過去と未来、ふるさとや命、いろんなものをつなぐ存在になってきた、その象徴のような曲だと思っています。

ベスト3の初回盤に収録されたフルサイズのMVは本当に素晴らしいものなのでぜひ見てください。できれば4thで上映されたメンバー手書きの歌詞テロップ付きVer.もまたどこかでお披露目される機会があればいいのですが。

幕張メッセではWUGとランガとワグナー全員で歌えるといいなぁ。

 

最後に

正直10曲じゃ全然絞りきれないし、どうしても定番曲が多くなってしまうけど他にも良い曲は山ほどあるから困った。あと今回はソロイベ曲が投票候補に含まれていませんでしたが、こちらも名曲揃いなのでもっと聴ける機会があればと思います。果たしてこの10選から「Green Leaves Fes」で披露される曲はあるのでしょうか。もう当日ですが、1曲でも気になる曲があったオタクは当日券もあるので幕張に赴いてみては。

*1:秋田ソロイベでみにゃみが1フレーズ歌ったのを除く