この記事は「Wake Up, Girls!Advent Calendar 2019」17日目の記事です*1。
前日の記事はほうすんさんの「これから、声優ユニットWake Up, Girls!の7人に出会う人へ」、翌日はゴミ箱(草ブレード(酒ブレード))さんの「女性声優と自動化」です。
ちなみに去年は解散発表で書くタイミングを逃した最後のWUGナイターの想い出について書きました。
さて、今年は何を書こうか。永野愛理ナイターの感想……はWUGじゃないしなぁ。最後の4曲の感想は別の人も書いてるし、そもそも楽曲の感想はSSAのレポで全部書き尽くしてるし。などと色々考えた結果、去年から何度も東北に行って聖地巡礼してるのにちゃんと記録してなかったことに気付いたので、その話を書くことにします。
Wake Up, Girls!のアニメ(旧章)と声優ユニットWUGに共通する特徴として、作品内で東日本大震災の被災地を直接的に描写しているということがあります。このブログでも過去何度か言及しているように、それは僕がWUGにハマった大きなきっかけの一つでした。災害をエンタメとして消費することに若干の罪悪感を感じつつ、でもこの作品・ユニットと出会わなければこうして東北に何度も通うことは無かったと思っています。
という訳で、今回はWUG作品に登場する被災地の最近の様子を紹介します。まずはアニメ1期9話に登場した宮城県気仙沼市から。訪問したのは放送前の2013年3月と、2018年12月のHOMEツアー岩手公演前日。
劇中では菊間夏夜の親戚が経営する設定で、WUGの合宿地になった旅館「大鍋屋」。右側の本館は区画整理事業のため2016年11月で営業終了し、かさ上げした地盤の上に建て替えられ、2019年に再オープンしました。
2013年3月撮影。まだあちこちに流された家の基礎が残っていました。左奥が大鍋屋本館。
現在は区画整理が進み、新たな街が生まれようとしています。
大鍋屋には今もWUGコーナーが設けられており、新しい本館には「菊間」という名の客室が作られました。今度はそこに泊まりに行きたいですね。
気仙沼港には商業施設「ムカエル」が2018年11月に開業しています。
そう、ここは9話で真夢と佳乃が語り合った場所。
あのベンチは無くなってしまいましたが、5年前は瓦礫と空き地だらけだった場所に、新たなにぎわいが生まれています。
5人が隠れたモニュメントがあった辺り pic.twitter.com/WhfINhtt3f
— 湖底人 (@koteijing) 2018年12月8日
ここかな。一見変わってないようだけど、右奥の空き地だったところは新しい家や店が結構建ってる pic.twitter.com/YDnAWFHfaY
— 湖底人 (@koteijing) 2018年12月8日
WUG9話、2013年3月、2018年12月 pic.twitter.com/oahOP9Wxgx
— 湖底人 (@koteijing) 2018年12月8日
どんどん姿を変えていく気仙沼の街ですが、WUGの足跡は今もしっかりと残っています。
続いては、「TUNAGO」のMVロケ地の現在を。MV撮影は2017年6月ごろと思われます。
(MVのフルVer.が無料公開されたのありがたい)
石巻には2018年3月の永野愛理さんソロイベントの時と、2019年10月の仙台アニメフェス翌日に訪問しました。
日和山公園から見下ろす旧北上川河口。上からMV、2018年3月、2019年10月の順です。最後は訪問が日没後になってしまいました。川沿いで建設が進む巨大な施設は排水ポンプ場。その奥には新しい橋が架かる予定で、橋脚が写っています。
吉岡茉祐さんが歩いた石巻市南浜地区。この一帯は復興祈念公園になります。
図の「市民活動拠点」の辺りがMVの撮影地です。道は残るようですが、工事が進むと雰囲気は変わるでしょうね。どんな公園になるのか楽しみです。
続いては仙台空港の近く、名取市北釜地区。訪問は2018年3月と2019年12月です。
ご覧の通り、ほとんど変わっていません。
しかし付近では防災林の造成工事が始まっています。いずれ震災前のように木々が生い茂る場所になっていくことでしょう。
すぐ近くには震災遺構として残されている民家もあります。仙台空港から徒歩数分の場所なので、飛行機遠征の際にはぜひ訪れてみてください。
普通のアニメ聖地の場合、オタクとしては劇中の姿をいつまでも留めていてくれることが何より喜ばしいことだと思います。でもWUGで描かれた被災地については、訪れる度に少しずつ様子が変わっていることで、復興の歩みを感じられることが嬉しい。
HOMEツアー千秋楽の仙台公演で、以下のようなやり取りがありました。
永野:これからも皆さん、仙台に訪れて聖地巡礼してくれたら私はすごく嬉しいです。よろしくお願いします!
吉岡:聖地は消えないからね。
永野:そう、ずっと聖地だから。
吉岡:みんなが行き続けることで、聖地もずっと続いていくからね。
永野:「ただいま」「おかえり」の関係はこれからも続いていったらいいな。
これからも東北がWUGの聖地であるために、そしてゆっくりと着実に進んでいる復興の歩みを確かめるために、僕はこれからも東北へ通い続けようと思います。
*1:今年も盛大に遅刻しました、すみません