湖底

爆裂ハートフルコメディ

点と点とを結んだ場所へ

この記事は「Wake Up, Girls!Advent Calendar 2019」17日目の記事です*1

前日の記事はほうすんさんの「これから、声優ユニットWake Up, Girls!の7人に出会う人へ」、翌日はゴミ箱(草ブレード(酒ブレード))さんの「女性声優と自動化」です。

 

ちなみに去年は解散発表で書くタイミングを逃した最後のWUGナイターの想い出について書きました。


さて、今年は何を書こうか。永野愛理ナイターの感想……はWUGじゃないしなぁ。最後の4曲の感想は別の人も書いてるし、そもそも楽曲の感想はSSAのレポで全部書き尽くしてるし。などと色々考えた結果、去年から何度も東北に行って聖地巡礼してるのにちゃんと記録してなかったことに気付いたので、その話を書くことにします。

 

Wake Up, Girls!のアニメ(旧章)と声優ユニットWUGに共通する特徴として、作品内で東日本大震災の被災地を直接的に描写しているということがあります。このブログでも過去何度か言及しているように、それは僕がWUGにハマった大きなきっかけの一つでした。災害をエンタメとして消費することに若干の罪悪感を感じつつ、でもこの作品・ユニットと出会わなければこうして東北に何度も通うことは無かったと思っています。

 

という訳で、今回はWUG作品に登場する被災地の最近の様子を紹介します。まずはアニメ1期9話に登場した宮城県気仙沼市から。訪問したのは放送前の2013年3月と、2018年12月のHOMEツアー岩手公演前日。

f:id:koteijing:20191218103804j:plainf:id:koteijing:20191218103819j:plain劇中では菊間夏夜の親戚が経営する設定で、WUGの合宿地になった旅館「大鍋屋」。右側の本館は区画整理事業のため2016年11月で営業終了し、かさ上げした地盤の上に建て替えられ、2019年に再オープンしました。

f:id:koteijing:20191218104626j:plain2013年3月撮影。まだあちこちに流された家の基礎が残っていました。左奥が大鍋屋本館。

f:id:koteijing:20191218104719j:plain現在は区画整理が進み、新たな街が生まれようとしています。

 

f:id:koteijing:20191218105857j:plainf:id:koteijing:20191218105850j:plain大鍋屋には今もWUGコーナーが設けられており、新しい本館には「菊間」という名の客室が作られました。今度はそこに泊まりに行きたいですね。

 

f:id:koteijing:20191218105205j:plain気仙沼港には商業施設「ムカエル」が2018年11月に開業しています。 

f:id:koteijing:20191218105357j:plainf:id:koteijing:20191218105409j:plainそう、ここは9話で真夢と佳乃が語り合った場所。

f:id:koteijing:20191218105609j:plainf:id:koteijing:20191218105620j:plainあのベンチは無くなってしまいましたが、5年前は瓦礫と空き地だらけだった場所に、新たなにぎわいが生まれています。

 

 

f:id:koteijing:20191219025437j:plainどんどん姿を変えていく気仙沼の街ですが、WUGの足跡は今もしっかりと残っています。


続いては、「TUNAGO」のMVロケ地の現在を。MV撮影は2017年6月ごろと思われます。

(MVのフルVer.が無料公開されたのありがたい)

 

石巻には2018年3月の永野愛理さんソロイベントの時と、2019年10月の仙台アニメフェス翌日に訪問しました。

f:id:koteijing:20191219033612j:plainf:id:koteijing:20191219035357j:plainf:id:koteijing:20191219035638j:plain日和山公園から見下ろす旧北上川河口。上からMV、2018年3月、2019年10月の順です。最後は訪問が日没後になってしまいました。川沿いで建設が進む巨大な施設は排水ポンプ場。その奥には新しい橋が架かる予定で、橋脚が写っています。

 

f:id:koteijing:20191219040525j:plainf:id:koteijing:20191219040538j:plainf:id:koteijing:20191219040550j:plain吉岡茉祐さんが歩いた石巻市南浜地区。この一帯は復興祈念公園になります。

 

f:id:koteijing:20191219040848j:plain図の「市民活動拠点」の辺りがMVの撮影地です。道は残るようですが、工事が進むと雰囲気は変わるでしょうね。どんな公園になるのか楽しみです。

 

続いては仙台空港の近く、名取市北釜地区。訪問は2018年3月と2019年12月です。

f:id:koteijing:20191221040726j:plainf:id:koteijing:20191219041710j:plainf:id:koteijing:20191219041959j:plainご覧の通り、ほとんど変わっていません。

f:id:koteijing:20191219042545j:plainf:id:koteijing:20191219042558j:plainしかし付近では防災林の造成工事が始まっています。いずれ震災前のように木々が生い茂る場所になっていくことでしょう。

 

f:id:koteijing:20191219042855j:plainすぐ近くには震災遺構として残されている民家もあります。仙台空港から徒歩数分の場所なので、飛行機遠征の際にはぜひ訪れてみてください。

 

普通のアニメ聖地の場合、オタクとしては劇中の姿をいつまでも留めていてくれることが何より喜ばしいことだと思います。でもWUGで描かれた被災地については、訪れる度に少しずつ様子が変わっていることで、復興の歩みを感じられることが嬉しい。

 

HOMEツアー千秋楽の仙台公演で、以下のようなやり取りがありました。

永野:これからも皆さん、仙台に訪れて聖地巡礼してくれたら私はすごく嬉しいです。よろしくお願いします!
吉岡:聖地は消えないからね。
永野:そう、ずっと聖地だから。
吉岡:みんなが行き続けることで、聖地もずっと続いていくからね。
永野:「ただいま」「おかえり」の関係はこれからも続いていったらいいな。

 

これからも東北がWUGの聖地であるために、そしてゆっくりと着実に進んでいる復興の歩みを確かめるために、僕はこれからも東北へ通い続けようと思います。

*1:今年も盛大に遅刻しました、すみません

「まなびライン」の先にあるもの

この記事は「クソじゃないアニメ Advent Calendar 2019」6日目*1の記事です。

adventar.org

 

まなびラインとは

さて、「まなびライン」という言葉を聞いたことがありますか?10年以上前に生まれた言葉ですが、一昔前のアニヲタの皆さんならご存知でしょう。「まなび」とは2007年放送のテレビアニメ「がくえんゆーとぴあ まなびストレート」のことで、「ライン」とは、同作のDVD第1巻の売上枚数3000枚(正確には2899枚らしい)を意味します。

現在ほどネット配信や関連商品、イベントなどアニメ派生ビジネスが多様でなかった当時、オタクがアニメ作品のビジネス面における成否を語る上での絶対的な指標が「DVD*2の売上枚数」でした。その中で、「まなびライン」の3000枚は「採算ラインの分け目」として扱われてきたのです。つまり、3000枚以上売れたアニメは成功で2期が期待でき、「まなび」など届かなかったアニメはビジネス的には失敗作だったという訳です。

ただし、これらは全てオタクが憶測で勝手に語っているだけであり、本当に3000枚で採算が取れたのか、まなびがビジネス的にコケたのかなどは知る由もありません。

私はこの言葉が大嫌いでした。この言葉だけが独り歩きし、ビジネスとしての評価を語る文脈以外でも多用された結果、「まなびストレート=まなびライン=失敗作」として見てもいないオタク共に嘲笑されてきたからです。

そもそもオタクが売上枚数を盾に「覇権」だの何だのマウントを取り合う風潮自体がアホらしくないですか?売上が何枚だろうが関係なく、自分にとっての作品の評価は自分に刺さるかどうかが全てじゃないですか。まあクソアニメ愛好家の皆様には改めて言うまでもないことですが……。

 

まなびストレートとは

では、「まなびライン」の元になった「がくえんゆーとぴあ まなびストレート」とはどんなアニメだったのでしょうか。

制作はufotableで、原作の無いオリジナルアニメです。単独の「監督」という役職は置かず、ストーリーディレクターの金月龍之介、 ビジュアルディレクターの小笠原篤、 レイアウトディレクターの高橋タクロヲ、テクニカルディレクターの平尾隆之による「チームまなび部屋」が共同で監督するという体制で制作されました。

キャラクターデザインが高校生にしてはやけに幼く見えるのは、元々中学生として企画されていたものが途中で設定変更されたかららしい。

以下、公式サイトのあらすじより。

 

価値観の多様化がさらに進んだ2035年

高校へ行くことがあたりまえでなくなった時代…

少子化が進み、生徒数の減少から廃校の危機に立たされる学校も多くなっていた。

そんな活気をなくした学校のひとつ「私立聖桜学園」に、一人の転校生が現れる。

転校生の名は天宮学美(通称:まなび)。

元気少女のまなびは、聖桜学園にどんな旋風を巻き起こすのか!?

 

ジャンルとしては学園物。近未来の設定なので若干SFめいたガジェット*3も登場しますが、基本的には現実世界の延長線上にあるお話で、「日常系」の要素も強いかもしれません。

主人公まなびの声優は2007年当時人気絶頂を誇った堀江由衣。その他、稲森光香役に野中藍、上原むつき役に井上麻里奈、衛藤芽生役に平野綾、小鳥桃葉役に藤田咲など、いずれも当時の超人気若手女性声優を揃えた強力な布陣でした。

 

リアルな生徒会

アニメに出てくる生徒会といえば、絶大な権力を誇るカリスマ的存在として描かれることが多くありますが、この作品ではアニメ的な誇張はあれど、割と現実的な生徒会を描いています。

第1話は、先代生徒会長が卒業し、書記の稲森光香(みかん)が一人取り残されたところから物語は始まります。仕方なく始業式で挨拶するみかんですが、生徒は全員居眠りしていて誰も話を聞いていません。そこに転校生のまなびが突然現れ、生徒会長に名乗りを上げることで聖桜学園は変わっていきます。

本作最大のハイライトは、紆余曲折を経て実現した学園祭のシーン(第11話「わたしにもみえるよ」)。運営本部に詰める生徒会メンバーはせっかくの学園祭を満喫することができないのですが、目を閉じ耳を澄ますと、軽音楽部のライブや模擬店の歓声など、生徒達が楽しむ様子がまぶたの裏に浮かび上がってくるのです。

これ、大学で学園祭の運営スタッフに駆り出された自分にはめちゃめちゃ刺さりました。必死こいて色々な企画を準備してきても、自分は当日の運営で全然楽しめなくて、でも盛り上がってるステージや笑顔の学生達を見ると頑張った甲斐があったなぁと嬉しくなったものです。崇高な理念を掲げたところで一般生徒がなかなか共感してくれないのもリアル。アニメに憧れて生徒会入ったけど現実は全然違った……というオタクにこそ見てもらいたい作品です。

 

曲が良い

その学園祭シーンで演奏されている曲が「桜舞うこの約束の地で」。作詞:金月龍之介、作曲・編曲:横山マサル。ボーカルは名も無き軽音楽部の生徒ですが、CVは当時アーティストとしても人気急上昇中だった茅原実里です。シンプルなバンドサウンドにまっすぐな歌詞で、王道の青春ロックになっています。2017年5月のマチアソビでキングレコードのプロデューサー氏が語ったところによると、演奏は「名前を出せない有名バンド」とのこと*4

便宜的に埋め込みしやすいサイトの試聴を貼っていますが、各サイトでハイレゾ配信されているのでぜひお聴きください。

 

 

涼宮ハルヒの憂鬱」第12話「ライブアライブ」が話題になった直後ということで、当時も比較されていろいろ言われましたが、ハルヒロトスコープ*5作画だったのに対し、こちらは竹内哲也氏渾身の一人原画で、パースを効かせたレイアウトやアニメらしいタメツメで青春の躍動感を描いています。これもキングのP氏曰く、制作中にハルヒのライブ回が先に放送されることが判明し、別アプローチの作画で勝負することになったらしい。著作権的にアレなのでここに直接掲載はしませんが、今も各動画サイトに転がってるので見てみてください。校歌のバンドアレンジも最高。

 

そして主題歌も素晴らしい。

 

OP、EDともに岡崎律子さんの名曲を親交が深かった林原めぐみさんがカバーしています。歌詞が良すぎる……。人生に大事なことが全部歌われています。映像も良い。

 

その他、ここには書ききれないくらい青春のわくわくきらきらが詰まっている作品です。リアルタイムで見たときは私自身も高校生でしたが、放送当時よりも大人になるほど刺さるポイントが増えてますます好きになっている気がします。「シナモンシュガーレイズド・ハピネス」(第6話)とか、「なつのおしまい(ばいばい)」(第7話)とか、サブタイのセンスも良い。

 

改めて言いますが、売上の数字や流行に流されず、自分が好きな作品は好きだと言い続けましょう。まなびもなんだかんだでBD-BOXが出たり10周年記念でリバイバル上映や楽曲のハイレゾ化などが実現しましたし、ファンの存在を認識させることは大事です。誰が何と言おうと俺はこのアニメが好きなんだ、という気概でオタクをやっていきましょう。

 

最近のufotableはすっかりFate専門スタジオになってしまいましたが、いつか再び「まなび」のような骨のあるオリジナル作品を生み出してもらいたいものです。「おへんろ。」二期も待ってるぞ……。

*1:更新間に合いませんでした、すみません

*2:当時ブルーレイで発売されたアニメはほとんど無かった

*3:PDAっぽい生徒手帳など。今思えばかなりスマホに近い

*4:CDのクレジットにも演奏者の表記なし

*5:実写映像のトレスで描く手法(もちろん完全なトレスではなくアレンジも加わる)

なぜWake Up, Girls!は“エモい”のか

元号が変わり、令和の御代を迎え1ヶ月以上が経った今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は相変わらず、平成日本にかつて存在した声優ユニットのことを毎日考えています。元メンバーが出るイベントに足を運ぶ度、顔見知りのワグナー達と3月8日の遺品である草ブレードを持ち寄って想い出話に花を咲かせています。

 

この3ヶ月間、ずっとWake Up, Girls!を総括する文章を書こうと考えていました。ファイナルライブの感想は書きましたが、僕がこの数年間全力で推していた理由は何だったのか、WUGの魅力とは何だったのか、改めてまとめる必要があると感じました。

 

しかし、いくら考えても答えが出ないのです。彼女達の魅力を簡単な文章に落とし込むことなんて不可能でした。そう、まさにファイナルライブ「想い出のパレード」の公式サイトにあった紹介文のように。

 

──アンコールが鳴り止まない。

 

Wake Up, Girls!(ウェイクアップガールズ)は、
2013年から2019年3月まで活動した声優ユニット
メンバーは、吉岡茉祐永野愛理、田中美海青山吉能山下七海奥野香耶高木美佑 の7人。

 

ステージ上で魅せるライブパフォーマンスを、単純な一言で飾るのは勿体無い。
ユニット名を叫ぶアンコールは、いつもライブで鳴り止まなかった。


──そのくらいの話だっていい。
それでも私達はその日の7人を誰かに伝えていこう。
みんなで過ごしたその瞬間。
想い出のパレードを。*1

 

でも敢えて、WUGをこれ以上なく簡単で陳腐な一言で表現すると、「エモい」。

この言葉に尽きると思います。

 

 

WUGに数々の楽曲を提供してきた広川恵一氏もこう仰っています。

しかしこの「エモみ」は昨今多用されるような安っぽい意味合いではありません。

 

 

“二つ以上の相反する感情が複雑に混じり合った結果生まれる焦燥感や哀愁”

 

これです。これこそがWUGちゃんを見て感じる特別な感情なのだと、このツイートを見て理解しました。

 

他のアーティストのライブに行って高まることはあれど、腕を振ることもできず呆然とステージを見つめることしかできなくなったり、ライブ後に感情が溢れ出してため息しか出てこないような状態になったりしたのはWUGだけでした。

 

ただ「楽しい」「可愛い」だけじゃない、複雑な感情の巨大な集合体。それは解散発表前から感じていたものですが、あの2018年6月15日以降は輪をかけて強くなりました。

 

なぜ、Wake Up, Girls!はこんなにもエモいのか。その理由は、彼女達の一筋縄では行かない、紆余曲折に満ちた6年間の道のりにありました。

ここで6年間どれほど逆境に次ぐ逆境だったか書こうかと思いましたが、どれだけ書いても書ききれないし野暮なのでやめておきます。ただ一つ言えるのは、それを乗り越えてきたからこそ、7人の絆は最強と呼ぶに相応しいものになったのだということです。

その姿が、アニメ劇中で何度も挫折を味わいながらも輝こうとするキャラクター7人にも重なって、エモーショナルな感情が生まれてくるのです。

  

また、楽曲もその魅力を最大限に引き出してくれました。

 

奥野香耶さん(以下、奥野):7人で激しくダンスをして、雰囲気もすごく楽しそうなんだけど、どこか儚さがあるというか。明るい中にそういった影みたいなものが見え隠れするのが、『WUG』の楽曲っぽさなのかもしれないなって思います。

(中略)

ーー哀愁感というか、そういったものでしょうか?

田中*2:哀愁という言葉では必ずしもないのですが、作曲家としての演出意図としてそのポイントはあります。曲で人の心をどう動かすのか?ということを常に踏まえながら、作っていますので。奥野さんが仰ったように僕たちは『WUG』の楽曲について、「ただ明るいだけの曲」を制作していないのは事実です。

僕たちが『WUG』の曲を作る時に、聴いてくれている方たちを「明るいだけの気持ちに引っ張っていく」ようにしないことが、『WUG』の楽曲らしさにつながっているのかもしれませんね。どう?合ってる?

広川:合ってると思います。エモみってことですかね?

田中:エモみって言うと、急に俗っぽくなるね(笑)。

広川:感情の熱さというか。そういったところはありますよね。*3

 

そして、東北への想い。ただのアニメ聖地以上に重い意味を持つ土地を背負って、彼女達は活動を続けてきました。

 

 

 

アニメキャラを背負ったユニット、ビジュアルが可愛いユニット、曲が良いユニット、歌が上手いユニット、ダンスが綺麗なユニット、仲が良いユニット、東北に向き合ったユニット、挫折を味わったユニット、大人に裏切られたユニット、最後に夢のステージへ辿り着いたユニット……

 

それぞれ個別の要素を見れば、他にも同様の声優ユニットやアイドルグループはたくさんいるのかもしれません。でもこれらや、ここには書ききれないくらいたくさんの要素が相互に複雑に絡み合って生み出されるものが、WUGの「エモ」でした。そのどれか1つでも欠けていたら、3月8日の光景はまた違ったものになっていたのかもしれません。

 

そのファイナルライブ「想い出のパレード」のBDが間もなく発売されます。

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【Amazon.co.jp限定】Wake Up, Girls! FINAL LIVE 想い出のパレード (特典:ブロマイド) [Blu-ray]

 

中にはこの円盤で初めてWUGちゃんを見るという人もいると思います。全然WUGを知らなくても、初見で純粋に楽しめるライブ映像になっていることは間違いないでしょう。

でも、もし今からでもWUGちゃんを「良いな」と思ってくれたなら、少しでもWUGのパフォーマンスに「エモみ」を感じたのなら、その背景にあるアニメと6年間の出来事をぜひ遡ってみてください。

 

Wake Up, Girls!は知れば知るほど面白くなるコンテンツです。彼女達の6年間の歩みに目を向けることで、楽曲やライブ映像はどんどんエモみを増していくはずです。

 

 

※この記事は「トキノドロップ」さんのWake Up, Girls!記事連続投稿企画「はじめましてのパレード」に参加しています。

 

tokinodrop.tokyo

Wake Up, Girls!FINAL LIVE ~想い出のパレード~

開演前の記録はこちら。

 

本番

タチアガレ!

制服姿の7人がそれぞれの地元からSSAに集うOP映像(この時点でもうボロ泣き)に続いて、もう何度も何度も聴いてきたイントロが流れ出す。やっぱりな、そうじゃなきゃな。想い出のパレードの先頭は、始まりの曲から。

後光が差すような背景を前に、リフトアップされた制服衣装の7人が登場。「Wake Up, Girls!」の叫び声と同時に花火が弾け、一気にテンションが上がる。

僕はちょうど通路席だったので、今までで一番激しく振りコピしました。悔いのないように全力で。全力でやりすぎて早速腰を痛めた。

まゆよぴのソロ合戦、過去最高でした。

 

16歳のアガペー

久々にイントロで崩れ落ちた。HOMEツアー終盤には曲順も読めてしっかり立ったまま聴けるようになっていましたが、セトリが変わるとやっぱりダメだった。

「名前を呼ぼう」ではギリギリまで迷ったけど、最後は「WUGちゃん」と叫びました。アガペーはもう聴けないけど、推しの名前を叫ぶ機会はまたあるはずなので。

7人は途中からセンターステージに。初期の曲を初期の衣装を着て広大なアリーナの真ん中に立って歌っている姿はなんとも不思議で、これがWUGのワンマンなんだなぁと徐々に実感してきました。

そしてSSAに響く落ちサビでの推しのソロ。噛み締めました。

 

7 Girls War

そのままセンターステージで横一列に並ぶフォーメーションにガッツポーズ。「行くぞ!がんばっぺ!Wake Up, Girls!」のコールも最後か。7色に輝く客席の真ん中で歌う姿はまさに1期OPの再現。そんな大舞台でも7人がちゃんと楽しめている様子はしっかり伝わってきました。原点回帰の「涙ファ~」もごちそうさまでした。

 

ゆき模様 恋のもよう

そう、これも設定上は初期の曲。「青葉の記録」は見に行けなかったけど、「青葉の軌跡」の想い出がよみがえる。これまでのホールツアーとは桁違いの音圧で広川恵一サウンドを全身に浴び、どんどん気持ちよくなっていく。

 

言の葉 青葉

背景には撮り下ろしの仙台の映像。つい2週間前には実際に仙台で聴いて風景も見てるのに、それでもやはりグッと来る。ツアー千秋楽でのまゆしぃソロは想いが強すぎてもはや歌と呼べるような状態ではなかったけど*1、この日はしっかり歌として完成されていました。

ラスサビはMVと同じ光のページェントの映像を背負って。去年のクリスマスイブにワグナーと見た光景を思い出し、こみ上げるものがありました。

この曲はツアー岩手公演で一緒に歌ってくれたイーハトーヴシンガーズさんが歌い継いでくれていて、SSA2日後の岩手県宮古市での復興支援コンサートでも歌われました。解散後も地元の人々がWUGの曲を歌い続けてくれるなんて、こんなに嬉しいことがあるでしょうか。6月の盛岡公演でも歌うことが告知されているので、ぜひ足を運んでみてください。僕も行きます。

 

ここで7人は一旦下がり、「七人のアイドル」から「Beyond the Bottom」までのアニメ映像が。「WUG最高~!」の映像をここで流してしまうとは意外でした。もしかしてBtB歌わないの?それは嫌だな。映像の最後は「そして物語は次の1ページへ」という言葉。ここから新章楽曲かと思いました。

 

One In A Billion

なるほど、ここからはアニメとしてのWUGのライブではなく、ユニットとしてのWUGのライブということですね。7人を照らすメンバーカラーのスポットライトの中央にはっきりと白色の筋が見えて、May'nちゃんへのリスペクトを感じました(というか出てくるのか!?と思った)。アウトロで飛び跳ねる永野愛理さんが好きすぎる。

僕はWake Up, May'n!は解散していない説を採用しているので、またいつか8人で同窓会のように歌ってくれる日が来るといいなぁと思っています。

 

素顔でKISS ME

ヘドバン。この曲が売れないなんて、劇中世界の人間見る目が無さすぎるのでは?

 

恋?で愛?で暴君です!

楽しい、ひたすらに楽しい。もうWUGちゃんに「オレモ~!」って叫ぶことは無いけど、WUGナイターの「オレモ~!」タオル*2は今後もいろんな現場で活用していくよ。

アウトロのよぴちゃんの膨れっ面、今日も最高に可愛かった。

 

キャラソンサビメドレー

ハジマル

始まった瞬間飛び跳ねて喜んだ。キャラソンを聴けるのはもう愛知公演が最後だと思ってました。最高に楽しかった去年の大阪ライブを思い出した。ありがとう。

可笑しの国

ちょうどトロッコが目の前に来て嬉しかった。この後も一番来てほしいタイミングでトロッコが来る席だったので結果的には良い席でした。ありがとう。

ステラ・ドライブ

キャラソンで一番好きなこの曲を最後に聴けてよかった。ありがとう。

スキ キライ ナイト

7連番のうち2人の限界かや推しオタクが崩れ落ちていた。最後に「かやが好き~!」って叫べてよかった。ありがとう。

オオカミとピアノ

GREEN LEAVES FESで人気上位だったおかげでキャラソンの中でもこれだけすごい頻度で聴いた気がします。たくさんシャンシャンさせてくれてありがとう。でも「snuggery」と「ドラマチックを君と」ももっと聴きたかったなぁ。

歌と魚とハダシとわたし

思えばこれが最後の「うんめぇにゃあ~」だったのかな。片山実波ちゃんの歌、全部大好きでした。ありがとう。

WOO YEAH!

アリーナや2階席や3階席どころじゃないよ、400レベルまでエアーじゃなく満員だよ。最高のエンタメをありがとう。

Non stop diamond hope

予想外すぎて連番と抱き合って喜びました。この曲の7人Ver.は無理だと思ってたけど、サビだけなら可能だったんですね。まさか最後に聴けるとは思わなかった。ラスサビのブレイクでこの日一番の全力ジャンプした。ありがとう、ありがとう。

「7人全員で歌える時間を長くしたい」という意向があったのをどこかで聞いていたけど、キャラソンパートに7台のトロッコで繰り出すことによって、この日は常に7人全員でワグナーの前に出てきてくれたんですよね。僕らも最後は7人一緒にいるところをずっと見たいもん、分かり手すぎるよ。

 

ワグ・ズーズー

あれもこれもそれもどれも想い出になるんだよなぁ……。サメのパペット持ってくるの忘れたことをちょっと後悔しました。

 

WUGちゃんねる特別編

ここで再びメンバーが掃け、スクリーンにはお馴染み「WUGちゃんねる」のロゴが。なんとSSAで奇跡の復活!しかも大好きな「ぺらじ」*3とのコラボ。もう感謝しかありません。

ライブはWUGの魅力のうち半分くらいで、もう半分は7人がわちゃわちゃしてるときの空気感なんだけど、それを一番魅力的に伝えてくれたのがこの2番組でした。これがなかったら僕はここまでワグナーになってません。MCがほとんど無くて普段のわちゃわちゃ感が出せない中、WUGちゃんねるを使ってそれを見せてくれる構成には脱帽です。やっぱりWUGジャージなんだよな。

前日発売のファミ通で超大ボリュームの特集を組んでくれた上、そのインタビュー完全版を無料公開(全人類は読むべき)してくれる大盤振る舞いとかどんだけWUGちゃんのこと好きなんだよファミ通さん。しかも解散決まってから個人の番組用意してくれるし……本当にありがとうございます。これからも7人をよろしくお願いします。

 

HIGAWARI PRINCESS

5周年衣装でHIGAWARI PRINCESS全員Ver.。2018年4月1日、SENDAI GIGSでの5周年ライブを思い出す。あの時はWUGはもう少し続くんだと思っていたけど、でもこんなに幸せな終わりが来るなんて全く予想もしていなかったよ。

 

スキノスキル

この曲まだリリースから1年なんですってね。もう遠い昔のように思えます。あれから1年、完結してたはずの世界を変え続けて僕らはここにいる。

1サビ終わりと落ちサビの永野愛理さんのソロが大好きです。貴方の歌声は僕をたくさん癒してくれました。チカラになってくれました。ありがとう。

 

僕らのフロンティア

WUGに興味を持ち始めていた2016年末、楽曲10選のために改めて1年間のアニソンを聴き直す中で出会い、WUGを「アーティスト」として認識するきっかけとなった1曲。今でも1,2を争うくらい好きな曲です。初の外部タイアップ曲でありながら、7人の歌声のハーモニーが本当に爽やかで、横一列での軽やかなステップが尊くて、WUGらしさに満ち溢れた曲。

2番頭で円陣組んだり、「いつまでも競争しよう」で殴り合ったり、毎公演連番と遊べたのも楽しかった。「ならんでのんで笑いあった」でまゆよぴが遊ぶところではクレーンカメラにアピールしてましたが、会場のモニターには抜かれませんでしたね。BDでは使われるのでしょうか。

ラスサビのみにゃみソロでは結構な割合で黄色に染まって、でも水色も残っていて、その色合いがとても綺麗でした。

 

7 Senses

思えば僕が初めてWUGのワンマンに参加したのは4th仙台で、あの頃は7GWの劣化版みたいな印象でした。メンバーも最初は「WUGっぽくない」と思っていたらしいけど、それが今やWUGに欠かせない、まさに7人の個性を繋ぎ合わせた曲になってるんだから不思議です。ずっと約束の地、約束の時って何なんだろうと思っていたけど、今日この日のことだったんだよな。やっと辿り着いたよ。

 

極上スマイル

実は最初にアニメを見たときはそこまで刺さらなかった曲。でも今はこれを聴かないとWUGのライブじゃないってくらい必要不可欠な曲になりました。シンドイ季節を知ってるから、かわらぬ笑顔を愛でるんだよな。HOMEツアーPart3で、どんなにしんみりしても最後は極上の笑顔に変えてくれる、魔法のような曲でした。あの覚醒剤キメて作ったとしか思えない狂気の映像、狂おしいほど好きだったな。

1番Bメロではみゅーちゃんが2番を歌っちゃうミスもありましたがご愛嬌。

 

ここでI-1 Club、ネクストストーム、Run Girls, Run!の3組のキャストからWUGちゃんへの贈る言葉が上映されました。大坪さん含むI-1の皆さんは素敵なフラスタも出してくれて、愛を感じました。ランガちゃんはWUGみたいに重いものは背負わずにのびのび羽ばたいてくれたらいいと思ってるけど、でもWUGでデビューしたこと、WUGという先輩がいたことはずっと忘れずにいてほしいですね(言われなくても忘れないだろうけど)。

 

雫の冠

ここからMEMORIAL衣装。いよいよ終わりが近付いてくるのを感じる。HOMEツアーから導入された4面モニターの裏、この曲とBtBのときだけ使われる白の線状のライトがとても綺麗で大好きでした。最後に一粒だけ光が残るのが良い。

「雫がつくる冠がほしい」。すなわち、一瞬の芸術を永遠に残したいという意味(だと僕は思っている)。それは叶わぬことだけど、魂のようなものは続く。

 

少女交響曲

この曲はツアーPart2岸和田公演で化けたと思います。以前はライブでそこまで大騒ぎする曲ではなく、どちらかといえばじっくり聴く方の曲だった印象だけど、あのバケモンみたいなFANTASIAの最後、テンションがぶっ壊れたワグナーをテンションがぶっ壊れたWUGちゃんが煽り倒してアホみたいに盛り上がって以来、凄まじい爆発力を持つ曲に変わりました。そのおかげでPart3では1曲目からバチバチに盛り上がりましたね。

やはりこの日のまゆよぴソロは過去最高。アニサマ2015で初めて聴いたときから「いい曲だな」「アイドルなのに割と歌上手いな」と思ったけど、まさか3年半後にSSA単独公演でこんなパフォーマンスを見られるとは。

 

Beyond the Bottom

ついに来た。絶対にSSAで歌わないといけない曲。

愛知公演あたりから完全にパワーインフレ起こしてて「もはやこれは歌なのか?」という状態でしたが、この日はただならぬ気合いが入っているのが見て取れました。ずっと限界突破していたまゆしぃだけでなく、他のメンバーまでいつもとは違うオーラを放っている。ちょっと力みすぎじゃないかとも思っていましたが、1番終わりの「WUG最高~!」を機に肩の力が抜けたような気がします。そうか、みんなこの瞬間をずっと待っていて、緊張していたんだな……。来るとわかっていてもこの台詞で泣き崩れました。予告通りにホームランを打たれた投手の気持ちです。負けました。

2番後の間奏、HOMEツアーでは真っ白に光る階段を前に踊る7人をシルエットで強調する照明演出が天才的だったのですが、SSAでは逆にステージの照明は全て消え、白いペンライトの海の中センターステージで踊る7人だけがスポットライトで照らされ、神々しさを越えた7人の女神がそこにいました。

今後どんなに歌や躍りの上手いアーティストが現れたとしても、この世界観を生み出すことはできないでしょう。永遠に忘れたくない光景でした。

 

海そしてシャッター通り

ここから新曲の「MONACA組曲」。ツアーPart3では各公演1曲ずつの披露でしたが、4曲立て続けに聴くことで、より「起承転結」をはっきりと感じられました。

僕はこの曲に対しては仙台というよりも気仙沼石巻のような、町の規模に比してより大きな悲しみを背負ってしまった土地のイメージを抱いていたのですが、モニターに気仙沼陸前高田の風景が映し出されていたのを見てやはりそうだったのかと思いました。それも一番大きな画面は使わず、階段横の小さな画面で控えめに流していたことが印象的。直接言及されることはありませんが、東北、そしてWUGへの鎮魂歌だと思っています。

 

言葉の結晶

Wake Up, Girls!が6年間鍛え上げてきたライブパフォーマンスの集大成。視覚・聴覚をフル動員しても受け止めきれないくらいの力が伝わってくる。中でも永野愛理さんのダンスはマッハ5で動いたかと思えば時間が止まったかのように完全に静止する、他を圧倒するキレで目が離せません。

Part3大阪公演からは「もの言わぬ声だった」後の無音でペンライトを消灯する流れが生まれましたが、流石にSSAの規模ではよく訓練されたワグナーは少数派でした。しかしその後の4つ打ちの低音だけが響くパート、熊本公演の初披露では思わずクラップが発生してしまったところでも、天井に反射した残響まで聴こえるほど客席は静まり返っていました。7人の圧倒的なパフォーマンスには13000人を黙らせる力がありました。

照明演出もバチバチに格好良く、個人的には無音パートで一瞬鼓動のように響くところで光が瞬く(伝われ)のが大好きです。そしてラスサビで爆発する歌と光。これがもう見納めなのかと思うと本当に惜しいですね。

最後の青山吉能さんの絶唱、史上最強の絶唱でした。

 

土曜日のフライト

新曲4曲の中で一番歌詞が刺さる。メンバーも「只野さんは私たちが言えないことを歌詞にしてくれる」という旨の話をしていましたが、この曲なんて意訳したら大変なことになりますよね。まさに起承転結の「転」。

歌詞に合わせて飛び越えたり行き交ったり棘を抜いたりする振り付けも好き。あと2番Bメロのまゆよぴのコーラスが美しい。

最初に聴いたときは田中秀和っぽくないなと感じたのですが、ライブが終わった後も一番耳に残っているのはこの曲。流石です。

 

さようならのパレード

MONACA組曲の、そしてWake Up, Girls!の6年間の結びの曲。明確に別れを突き付けてくる一方で、悲しみではなく温もりを感じる曲です。歴代の振り付けが取り入れられていますが、サビ終わりの7GWが特にグッと来ますね。

予想では、この曲はSSAならではの演出を入れてくるんじゃないかと思っていました。間奏のWUGロゴがはためくところで、映像ではなく実際に旗を持ってゆかりの人々(I-1とかランガとか)が行進するみたいな。パレードだし。

でもそんな特別な演出は一切無かったし、不要でしたね。7人の歌とワグナーの声だけで十分でした。

カーテンコール、愛知公演での初披露時は涙が止まらず呆然と立ち尽くすことしかできなかったのですが、3回の予行演習を経てやっと笑顔で送り出せるようになりました(ちょっと泣いたけど)。本編ラストに相応しい、清々しい最後でした。

 

アンコール

SHIFT

あとはお気持ちになって終わりだと思ってたのに、「まだまだ遊び足りないだろ?」と言わんばかりにブチ込んでくるWake Up, Girls!さん、大好きです。市原公演開幕時、ANIMAX MUSIX 2018 YOKOHAMAに次ぐ3度目の衝撃。

ブロードウェイを描いた映像演出やきらびやかな照明がSSAの大舞台に映える映える。ストライプと水玉がキュートな衣装とも再会できて嬉しい限り。落ちサビの山下七海さんは世界遺産です。

 

地下鉄ラビリンス

この流れ、もしや……と思いきや案の定。天才のセットリスト。

またもトロッコでアリーナに繰り出す7人。そういえば事前に書いたブログ記事ではHOMEツアーの客席演出を強調してメンバーが近くに来てくれるぞと煽ったのですが、さすがにSSAではトロッコが精一杯で通路を走り回るようなことはありませんでしたね。もし期待していた方がいたらごめんなさい。でも心の距離は間違いなく近かったでしょ?

最後にババーンと画面に映し出されるクソデカWake Up, Girls!ロゴがツアーよりもさらにデカくて最高でした。

 

TUNAGO

WUGの主題歌でも挿入歌でもキャラソンでもなく、他アニメタイアップ曲でもない。元はカップリング収録の、イオンのCM曲。そんな楽曲で最後の舞台のアンコールを締め括ったことが、何より7人による東北へのメッセージだと思います。

この曲が無ければ、4thツアーのテーマがこの曲でなければ、僕はこの日SSAにいなかったでしょう。

 

Wアンコール

7人からの手紙の朗読。ファミ通さんの記事に全文書き起こしがあります。

www.famitsu.com

  

高木美佑さん

「ありがとう」の連打にやられました。この日初めて来た人にも、6年間応援したワグナーにも、メンバーにも裏方にも等しく感謝を伝える優しさ。表から見えるだけでも試練だらけだったプロジェクトで、きっと裏側では想像を絶するほどの苦労があっただろうに、それも感謝に変えられる強さ。シンプルな言葉からたくさんの想いが伝わりました。コール&レスポンスもみゅーちゃんらしくてとても良かったですね。

Keep smiling.なみゅーちゃんの笑顔に何度救われたことか。いつも最高の笑顔をありがとう。

 

山下七海さん

ここでも紫推しへのファンサを忘れないサービス精神は流石。すでに声優として独り立ちしている山下七海さんから「WUGは核になるもの」と言われると説得力があります。「絶対つないでいく!」との力強い言葉に勇気付けられました。

余談ですが、仙台2日目昼公演の山下七海さんの挨拶はすごく胸に来ました。たくさんの現場を経験した上で「こんなに自由にさせてもらえる現場、WUGしか無いんだから」と惜しむ姿に涙が止まりませんでした。WUGを愛してくれて、たくさんの人をWUGに連れてきてくれてありがとう。

 

田中美海さん

みにゃみも仙台昼での「楽しかった……楽しかったなぁ……(涙)」で僕の涙腺をぶっ壊しましたね。この日は「片山実波ちゃん」で声を詰まらせたところでダメでした。

ファンミでオーディション映像を見ましたが、最初から声優としての能力は頭一つ抜けていました。WUGを受けなくても必ず別の形で人気声優になっていたでしょう。でもみにゃみはいつも「WUGでよかった」と言ってくれましたね。こちらこそ、WUGでデビューしてくれてありがとう。

貴方はこれからますます声優として大きく羽ばたくはず。田中美海の名声が高まるにつれ、Wake Up, Girls!という歴史はさらに伝説的になっていくことでしょう。

 

吉岡茉祐さん

仙台では泣きじゃくっていたけど、エクストラステージはいつもの格好良いまゆしぃでしたね。最強の7人の、最強のセンターです。

僕もWake Up, Girls!に出会ってからの日々が人生で一番幸せでした。特にこの1年間、寂しさもありましたが、何より楽しかった。たくさんの幸せをありがとう。

これからのWake Up, Girls!は任せてください。僕達は絶対に忘れることなく、WUGの物語を、キャラクター達を、生かし続けます。

「何でも屋になる」という挑戦、心から応援しています。

 

永野愛理さん

反語を使ったあたりがすごく永野愛理さんらしいですね。

「いま気づかれなくてもいい。5年でも、10年でも、20年先でも、WUGってすごいグループだったと言ってもらえる自信があります」との言葉、その通りだと思います。僕はこれからも何度も東北に遊びに行きますが、もし誰かにそのきっかけを聞かれたら、20年後でも自信を持って「Wake Up, Girls!という最強のユニットがいたから」と答えられます。

桜のような人間に「なります」と断言してくれてありがとう。最後のブログではさらに具体的な夢を語ってくれましたね。絶対に実現できると信じています。

Wake Up, Girls!という花が散っても、永野愛理という桜は再び咲き誇る日が来ます。これからも一緒に桜を咲かせていきましょう。

 

奥野香耶さん

Part3以降、しんみりしがちなMCの流れを変えてくれたのはいつも香耶ちゃんでしたね。「90%の人が理解できないことをしているときに輝ける」とのことですが、間違いなく輝いていました。盛岡公演で全部出し切って、肩の荷が下りたからなのかな。

「びっくりさせちゃうんだから!」の一言、ありえん可愛かったです。まさか最後のこの時間にこんな萌え台詞を聞けるとは思いませんでした。ごちそうさまでした。

そして、一番中の人と正反対のキャラクターである菊間夏夜と真剣に向き合って、誰よりも愛してくれてありがとう。背格好も髪の色も違うけれど、間近で見た「青葉の軌跡」の舞台上にいたのは間違いなく菊間夏夜でした。また気仙沼にも遊びに行きますね。

 

青山吉能さん

へっぽこで、おちゃらけてて、泣き虫で、MCはグダグダで、よく立ち位置間違えて、いつも変顔してて、感情むき出しで、不器用で、歌が上手くて、真摯で、正直で、一生懸命で、最後は謎のエモさを残すよっぴーがWUGのリーダーで本当によかった。

盛岡で放った「私達、ファンと演者の一線越えちゃった」との発言にはヒヤヒヤしましたが、でもまさにその通りで、HOMEツアーを駆け抜ける中で僕達は完全に分かり合えた関係になれました。それこそ家族以上に。それは貴方がいつでも全力で感情をぶつけてくれたからです。ありがとう。

僕もSSAで人生に一区切りついたような気がします。お互い第2章頑張っていきましょう。未来はいつだって無限の解放区。貴方なら光を掴めます。

 

Polaris

SSAのセンターステージで7人が輪になって踊った瞬間、どうにかしてこの時間、この空間を永遠に保存できないかと思った。それくらい尊い世界がありました。

一面の白から一面の赤へ、そして7色の海へ。文句のつけようのない、正真正銘の満天の星空。最後の肩組みは偶然僕の横だけ手すりが途切れていたので、通路をまたいで一つになることができました。1万人以上が肩を組んで一つの音楽に身体を揺らす体験、おそらく今後二度と味わうことはないでしょう。

 

トリプルアンコール

タチアガレ!

デビュー曲に始まり、デビュー曲で終わる。最初のライブと最後のライブでのみ許されるセットリスト。これを待っていた。「灰になる準備はいいですか?」って聞かれたら毎回「ハーイ!!」って答えてたんだけど流行りませんでしたね。

今度はフォーメーションも振りも関係なく、広大なステージを駆け回る7人。最後の舞台を心ゆくまで楽しむ姿がたまらなく愛おしい。もう3時間以上飛び跳ね声を出し続けてるけどこっちも負けじと全力で立ち向かう。

気が付けば客電が点いていて誰もが歌っていた。WUGちゃんもソロパート関係なく全員の合唱に。あのときSSAにいた約13000人と7人、全員がWake Up, Girls!でした。

 

拍手が鳴り止み、ステージに整列する7人。いつもの挨拶「以上、Wake Up, Girls!でした!」をきっかけに、手を振りながらリフトダウンされていくWUGちゃんを、姿が見えなくなるまで「Wake Up, Girls!」のコールで見送りました。

 

再登場を願うコールではなく、SSAで「優勝」を成し遂げた7人に対する鳴り止まないWake Up, Girls!コール。まさに続・劇場版「Beyond the Bottom」ラストシーンの完全再現でした。

 

お見送り会

全員に「ありがとう」と伝え、推しとは「これからもよろしく」「よろしく!」と言葉を交わしました。

 

あとがき

本番を迎えるまで、終演後の自分がどうなっているか想像できませんでした。そのためワグナーの打ち上げ企画にも参加表明できず、万全を期して会場横のホテルを押さえていたくらい。

でも終わってみれば、もう思い残すことは何も無い。完全にやりきって、ただただ「楽しかった」という感想です。こうして1曲ごとの感想を思い出して書けるくらいには平常心でライブを楽しめました。たぶん仙台2日目昼公演でメンバーと一緒に寂しい気持ちを全部吐き出しちゃって、夜公演は全力で最高のツアーファイナルを遊び倒してHOMEツアーを完走したからだと思います。まさにSSAはただ楽しむだけのエクストラステージでした。

僕がワグナーになってからは2年。WUG6年間の歴史のうち3分の1に過ぎませんが、今振り返ってみても4thを前にしたあの時期にWUGと出会えたからこそここまで熱中できたし、あのタイミング以外にありえなかったと思います。出会ってからは、行けるイベントにはほとんど行き、Wake Up, Girls!を楽しみ尽くしました。後悔はありません。

そして最後に最高のライブを見せてくれました。あの2018年6月15日には想像もしていなかった華々しいラストでした。これ以上の終わり方を望むことはできないでしょう。

Wake Up, Girls!は「伝説になる」と宣言し、本当に伝説になってしまいました。

永野 (略)思い出とか歴史はいつまでも受け継がれると思うし、だからこそ教科書で私たちも学んだりするじゃないですか。そういうふうに後々「こんなすごいユニットいたらしいよ」って、思ってもらえるような1日にしたいと思っています。

青山 伝説。

――伝説を作りにいくと。

永野 簡単なことじゃないと思うんですけど、それぐらいこの6年間にかけてきた思いとか、Wake Up, Girls!に対する思いとか、やっぱり大好きな気持ちは一生変わらないので、そこに私は歴史を作りにいきたいと思います。*4

 

2019年3月8日、さいたまスーパーアリーナ。約束の地で、7人が起こした伝説を僕は忘れません。その当事者の一人として、これからも語り継いでいこうと思う。

 

 ──アンコールが鳴り止まない。

Wake Up, Girls!(ウェイクアップガールズ)は、
2013年から2019年3月まで活動した声優ユニット
メンバーは、吉岡茉祐永野愛理、田中美海青山吉能山下七海奥野香耶高木美佑 の7人。

ステージ上で魅せるライブパフォーマンスを、単純な一言で飾るのは勿体無い。
ユニット名を叫ぶアンコールは、いつもライブで鳴り止まなかった。


──そのくらいの話だっていい。
それでも私達はその日の7人を誰かに伝えていこう。
みんなで過ごしたその瞬間。
想い出のパレードを。

wug-portal.jp

 

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P.S.

Wake Up, Girls!に関わった全ての皆様、本当にありがとうございました。吉岡茉祐さん、永野愛理さん、田中美海さん、青山吉能さん、山下七海さん、奥野香耶さん、高木美佑さん、そしてワグナーの皆様の未来が希望に満ちたものになりますように。

Wake Up, Girls!FINAL LIVE ~想い出のパレード~(前編)

大切な想い出なので開演前の雰囲気も含めて書こうと思ったらめっちゃ長くなったので分割します。本番の感想だけ読みたい方は次の記事へ飛んでください。

 


まえがき

僕が初めてSSAでライブを見たのは、2011年2月20日に開催された『TVアニメ「けいおん!!」ライブイベント ~Come with Me!!~』。声優イベント自体初めての体験でしたが、8年経って500回ほど声優イベントを見た今でも「伝説」だったと断言できる最高のライブでした。この時の体験が忘れられずにアニソンのライブに通い続けていると言っても過言ではない。

Come with Me!!から1ヶ月ほど経った2011年3月11日に東日本大震災が発生。僕自身は東北と縁もゆかりも無く、当日は京都の大学にいて揺れに気付くことすらなかった。数日後、SSA原発事故の影響で全村避難となった福島県双葉町の受け入れ先に。あの日最高の音楽を浴びた場所に無数の避難者が横たわる映像はとてもショッキングだった。

その後、KING SUPER LIVE 2015や2015年以降のアニサマSSAは毎年訪れていましたが、単独ライブで訪れることはありませんでした。

 

あれから8年。ワグナーとなった僕はいよいよSSAで2度目の単独ライブを経験する。この日再び「伝説」に立ち会うんだと、確信を抱いて。

 

 

物販

偶然にも公演前日が休みだったので、万全を期して前日入り。秋葉原ゲーマーズのBtB衣装展を見た後、会場を下見して大宮に前泊しました。前日は雨だったので、アニサマ2014パンフレット特典映像「Wake Up, Girls!の目指せ!さいたまスーパーアリーナ!!」を感じてエモくなりました。

ホテルでは7人宛てに手紙を書くつもりだったけど、想いをまとめきれずに結局全員分は書けずじまい。

HOMEツアー終盤では物販の枯れ方が尋常じゃないくらい早かったので、SSAも警戒して始発で会場入り……のつもりが準備に手間取り1本遅れで午前5時ごろに会場着。既に長蛇の列ができていました。

物販開始まで4時間あったが、ツアーを一緒に駆け抜けた顔見知りのオタクたちと話していたらあっという間だった。思えばWUG現場に通いだしてから約1年半、ワグナーと積極的に関わるようになってからは約1年しか経ってないのに随分知り合いが増えたものです。

開始数分前になって「ブロマイドは1人7点、缶バッジは1人10点、それ以外は1人1点まで」という情報が流れてきて待機列がざわめく。当然僕も友人に代行を頼まれていたのであちこちに連絡を飛ばしていると、30分ほどで購入の番が回ってきました。レジの数が多く、購入数制限もあっていつもの物販よりはかなりスムーズだった印象。

僕は前泊が功を奏して無事に全種類のグッズを購入できましたが、1限にもかかわらずその後続々と完売していき、昼ごろには売るものが無い状態になっていたのはひどい。パンフレットなんて普通は余るくらい刷るだろうに……。6時間以上並んだCome with Me!!でもパンフと缶バッジくらいは買えたぞ。後に事後物販がアナウンスされたけど当然の対応です。

物販2万円購入特典の抽選は当然のように外し、HOMEツアーからの連敗記録を更新。CD物販の特典メッセージカードは全63種という鬼仕様だったけどライブ円盤の予約で9枚だけ入手。物販積めなかった腹いせにアニマックスとTSUTAYA TVも入ってブロマイドをゲット。昔はこんな女性声優のブロマイドに真剣なオタクじゃなかったのにな……。

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公開リハーサル

わぐらぶ会員限定の公開リハ。僕はHOMEツアー市原公演前の公開リハにも参加しましたが、ネタバレ要素はほとんど無く、翌日の本番では開幕のSHIFTから初見と同じように引っくり返ってました。なので今回もその点は全く心配なく参加できました。

リハの座席は216扉11列目で、本番の座席とほぼ同位置。せっかくなら違う視点から楽しみたかったけど、まあ仕方ない。参加人数は2600人とのことで、アリーナはCブロックまで、スタンドも200レベルの前方中段までしか入れていませんでした。アリーナモードでもこの人数はちょっと寂しい。

舞台監督の挨拶に続き、7 Senses衣装の7人が登場。ジャージ姿だった市原と比べるとリハ感は薄めですが、この衣装も見納めということなんでしょうね。挨拶しながらマイクを確認*1し、7 Sensesを1番まで歌ってイヤモニの音量などを確認。PAとのやり取りなど普段のライブでは見られない姿が見られて良い。奥野さんの業務的な口調が新鮮でよかった。

続いて「本番では歌わない2曲を」ということで、「止まらない未来」と「リトル・チャレンジャー」を披露。ここで本番ではI-1曲を歌わないんだと悟る。最後のリトチャレを心に刻みました。

さらに「スキノスキル」「僕らのフロンティア」。曲の合間には音や立ち位置、照明などを確認しながら雑談も。「本番ではほとんど喋る時間がない」とのことで、メンバーも最後の団欒を楽しんでいるようでした。ここに来てよっぴーが「極スマの2番、美海のサビ前のところみんな何言ってるの?」とか言いだして笑ってしまった。ステージ左右に伸びた花道も本番では駆け足なので、ゆっくり歩きながらスタンドとクレーンカメラにアピール合戦。このメンバーとワグナーの家族のような空気感がたまらなく愛おしい。

リハの最後は「せっかくの衣装だから」、7 Sensesをもう一度フルで。連番が組めなかったのでコールは大人しめ。本番はどんな空気になるんだろうか。

 

 

けやきひろば

けやきひろばに集まった無数のオタクを見て、この全員がWUGを見に来ているという事実に感慨深くなる。毎年幕張のWUGフェスで開催されていたというキャベツオフにも少しだけ参加できました。

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ユニフォームオタクで集合写真。

思えば永野愛理さんの始球式に感激してAIRI 313ユニを作って、WUGフェス2017でユニフォームオタクの集合写真に乱入したのがワグナーとの交流の始まりでした。あれから1年ちょっとだけど、本当にたくさんの人とのつながりをくれたWUGちゃんに感謝。

これは何?

 

WUG現場、いろんなバックグラウンドを持ついろんなオタク達が集まってるのに割とみんな仲良くて、この日も多種多様なワグナーが和気藹々と語り合ってる光景がとても温かくて楽しかった。個性はバラバラでも仲が良くて、一つになると物凄いエネルギーを放つのはWUGちゃんと同じですね。やっぱり家族だから似てくるのでしょうか。

 

開場30分前の午後5時、ワグナーの大円陣に参加。

続いて身内でも円陣。

2016年からの数回の共演、そして2017年1月14日「ANIMAX MUSIX 2017 OSAKA」でのコラボが無ければ僕はここにいなかっただろう。鈴木このみさん、WUGちゃんに出会わせてくれてありがとう。

 

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行くぞ、ファイナル。

 

開演前

入場してまず驚いたのは、花の数。6年間お世話になった関係者から、そしてワグナーから贈られた無数のフラワースタンドが並び、歩いても歩いても途切れることがない。アニサマでもこんな数見たことないよ。もうこの時点で泣きそうでした。

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自分も7人宛てに出させてもらいました。僕をWUGに引きずり込み、2年間ずっと連番してくれたオタクと連名で。「幸せをくれてありがとう」は4thのTUNAGOの映像からの引用です。

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偶然にも、僕らの花の隣にはメンバー7人のお母さん「Wake Up, Mothers!」からのお花が。

本当に身近な人から遠くのワグナーまで、たくさんの人に愛されてきたユニットなんだなぁと胸が熱くなりました。

 

入場すると、公開リハとは全く別の光景が広がっていました。ステージサイドから400レベル最後方まで埋め尽くされた光。予想以上でした。直前に追加発売分を叩いたら400レベル2列目とかが出たので上までは埋まらないと思っていたのですが、アリーナモードとはいえ、現実は間違いなくさいたまスーパーアリーナを満席にしていました。

おそらく5000人も入らなかったであろう去年の「Green Leaves Fes」から、1年で3倍の集客を実現した理由。それは「解散ブースト」の一言では片付けられない、7人がHOMEツアーやフェスで最高を更新し続けることによって勝ち取った信頼によるものだと思います。

 

陰ナレは丹下社長と松田マネージャー、そして早坂さんが7人を送り出すというもの。一言聞いて、これは新章のパワハラ社長ではなく以前の優しい丹下社長だと思ったのですが、やはり脚本は待田さんでしたね*2

 

さあいよいよ“エクストラステージ”の開幕です。

約束の地、約束の時へ。

 

後編へ続く。

*1:順番はマイク順。吉岡→永野→田中→青山→山下→奥野→高木

*2:伝説(虎>ω<)美海 | Wake Up, Girls!オフィシャルブログ Powered by Ameba

ふるさとが にぎわい広がっていく

WUGの最後のツアー「Wake Up, Girls! FINAL TOUR -HOME-」が、2月24日の仙台公演をもって閉幕しました。

僕は去年の6月15日午後3時過ぎ、わぐらぶからあのメールを受け取った直後に全通を決め*1、体力と有給と預金残高を限界まで擦り減らしながらも、なんとか全12会場・18日間・33公演を完走することができました。

本来であれば各公演についてちゃんとしたレポートを書きたいところなのですが、僕の記憶力と文章力ではWUGちゃんのライブの楽しさをお伝えしきれません。

なので、別の形でこのツアーがいかに素晴らしかったかを記録していきます。

 

 

~ PART Ⅰ Start It Up, ~

2018年7月13日(金)わぐらぶ限定公開リハーサル


2018年7月14日(土)千葉・市原市市民会館 大ホール


2018年7月28日(土)神奈川・ハーモニーホール座間 大ホール


2018年7月29日(日)神奈川・ハーモニーホール座間 大ホール

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湯花楽 厚木店*2


2018年8月04日(土)埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール


~ PART Ⅱ FANTASIA ~

2018年10月06日(土)大阪・岸和田市立浪切ホール 大ホール

PARTⅡがFANTASIAすぎて度肝抜かれた上に夜公演が中央通路最前ドセン0ズレという神席で完全優勝してしまったため、金に糸目をつけずに肉を貪った。全公演通しても一番思い出深い打ち上げ。

 

2018年10月07日(日)大阪・岸和田市立浪切ホール 大ホール

 

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串かつ えべっさん りんくうタウン駅中店(岸和田・和泉・泉佐野/居酒屋) - ぐるなび

翌朝は和歌山港からフェリーで徳島マチアソビへ。

 

2018年12月09日(日)岩手・岩手県民会館 大ホール

前々日(松島~気仙沼

 

 

永野愛理さんが温泉むすめ「松島名月」役に抜擢されたおかげで、また松島を訪れる機会がありそうです。嬉しい限り。

 

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前日(気仙沼~雫石)

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5年ぶりに訪れた気仙沼は景色が一変していましたが、WUGの足跡も残っています。

一旦盛岡でレンタカー返してオタクと合流し、雫石の宿へ。


当日(盛岡)

5年前の東北旅行で立ち寄った洋食屋さん。以前は少し離れた裏通りにありましたが「ななっく」の地下に移転してました。って書いてたらななっく閉店とかいうニュース*3が入ってきたんですが……。


良い感じの居酒屋はどこもオタクで溢れてたので適当に入れた店で打ち上げ。


2018年12月22日(土)神奈川・横須賀芸術劇場 よこすか劇場



~ PART Ⅲ KADODE ~

2019年1月05日(土)熊本・市⺠会館シアーズホーム夢ホール 大ホール

青山吉能さんオススメの店*4



2019年1月12日(土)大阪・⼤阪国際交流センター 大ホール

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ライブ後に寒空の下2時間待ちで死にそうになった。


2019年1月13日(日)大阪・⼤阪国際交流センター 大ホール



2019年1月14日(月・祝)大阪・⼤阪国際交流センター 大ホール


野生の頭おかしいオッサン達と飲むの楽しすぎる。しかし肉ばっか食ってるな俺。


2019年1月27日(日)長野・ホクト⽂化ホール 中ホール

時間無くて会場近くのラーメン屋に。


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長野も馬刺しが名物だとは知らなかった。


2019年2月09日(土)徳島・鳴⾨市⽂化会館




前日入りしたWUGちゃんと偶然連番*5したオタクから情報を入手し、同じラーメンを。高木美佑さんは鯛塩と雲丹潰しの2杯食べて翌日また食後の〆に雲丹潰し食べに来たとのこと*6。ダイソンの名は伊達じゃない。


2019年2月16日(土)愛知・⼀宮市⺠会館

大宮二郎の元店主が名古屋で始めたうどん屋。ほぼ二郎。



2019年2月17日(日)愛知・⼀宮市⺠会館


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推しからのチョコお渡し会が発生して一生思い出に残るバレンタインになりました。

 

2019年2月23日(土)宮城・仙台サンプラザホール

前日

永野愛理さんのブログに度々登場*7するお店です。アニメに登場する38mitsubachiさんは家庭的なパンケーキ生地ですが、こちらは「ふかふかでぎっしりジューシー」*8な生地が特徴。

 

 

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「大好きだ」が散りばめられている街。

 

2013年夏、7人がお披露目直後にヒット祈願に訪れた大崎八幡宮

 

初期の奥野香耶さん似の店員さんがいて某み○づきさんが口説こうとしてました。


当日

イオン仙台店で3/31まで掲出中。

 

仙台来たときは大体ここ。シンプルに美味い。

 

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2019年2月24日(日)宮城・仙台サンプラザホール

 

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僕は夜行バスの時間が迫ったので先に帰ったのですが、残ったオタクによると直後になんか見覚えのある女性数人*9が入ってきたらしい。後泊しなかったことを死ぬほど悔いました(居合わせても気まずいけど)。


まとめ

時間の都合等で適当に済ませたときもあるものの、基本的には「良いライブの後は良いものを食べる」をモットーにツアーを駆け抜けてきたのですが、Wake Up, Girls!さんが毎公演最高を更新していくために毎回どんどん美味いものを食べる羽目になってしまいました。おかげで金欠に拍車がかかってもうスッカラカンです。

でも、人生で最も充実した約8ヶ月間でした。ツアー以外のイベントも含め、ほぼ毎週最高のライブを楽しみ、仲間と日本中の美味いものを食べ歩く。こんな日々が一生続けばいいのにとさえ思いました(金と体力が持たんが)。

このツアーで訪れた12ヶ所全てが、思い出深いHOMEになりました。今後の人生でこれらの場所を訪れる度に、WUGちゃんと駆け抜けた最高の日々を思い出すはずです。

 

東北と共に歩んできたWake Up, Girls!の歌は、この全国ツアーを通じて、普遍的なふるさとへのメッセージへと昇華しました。ふるさとの空気、食べ物、日常。当たり前のものがいかに尊いのか、WUGちゃんが改めて教えてくれました。

僕は滋賀県民なので、夜行バスで東京に遠征する度に都民をうらやましく思っていましたが、自分のハンドルネームにするくらいには地元のことを愛しています。仕事も割と地域密着です。そんな僕がワグナーになってからの約2年間、たくさんの楽しい思い出を貰ったWUGちゃんにできる恩返し。それはWUGが発信してきたメッセージを伝え続けることだと思いました。

 

自分のふるさとを愛し、にぎわい広げること。

そして、東北とも想いをつなぎ続けること。

 

まだまだオタクはやめられそうにないけど、自分にできる範囲で頑張っていけたらと思います。

その前に、3月8日のさいたまスーパーアリーナ。“エクストラステージ”で、7人が生み出す最後のパフォーマンスを、Wake Up, Girls!が伝説になる瞬間を、しっかりと見届けてきます。

 

 

P.S.

各地の女性声優ゆかりの店の巡礼に際しては、ゴミ箱さんのブログおよび同人誌「ワグナーの歩き方」を大いに参考にさせていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。

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