湖底

爆裂ハートフルコメディ

2022年楽曲10選

今年もあんまり新規コンテンツや楽曲に触れられなかった割には良い曲が多くて選ぶのに難儀しました。他の人の10選を見て改めて聴き直して良い曲だなと気付いたものも多かったのですが、結局自分がよく聴いた曲を中心に選出しました。

 

以下、リリース順に紹介します。最下部にはSpotifyのプレイリストも置いているのでよければ聴いてみてください。

 

 

 

Believer Switch / Run Girls, Run!

作詞:真崎エリカ 作曲:小野寺祐輔(Arte Refact) 編曲:脇眞富(Arte Refact

 

Yes! 不可能なんかない

キミとの未来があれば

ジレンマな この日々もサバイバル

信じていいよね 運命、変えられること

ほんの一瞬 ツラかったねって笑おう

 

Run Girls, Run!の(現時点では)最後のリリースとなったミニアルバム「RADIANT」からはこの曲を。コロナ禍で満足に活動できなかったもどかしさを抱えながら、前向きに走り続ける姿勢を歌っています。

発売は解散発表前ですが、来年3月末までのラストスパートに向けたRun Girls, Run!の決意表明の曲だと受け取りました。ライブでは振り付けに(T T)の顔文字ポーズやスイッチを押すポーズが取り入れられてキュートです。

メロディはちょっと「純真Always」っぽいですね。

 

僕らが愚かだなんて誰が言った / DIALOGUE+

作詞・作曲:田淵智也 編曲:kz(livetune)

今年も多くの曲をリリースし躍進を続けたDIALOGUE+さん。個人的に一番刺さったのはこれでした。挑戦的な歌詞にkzさんのアレンジでめちゃくちゃ悪い音が鳴ってて最高。デカい箱でライブ映えする曲です(TIF楽しかった)。

 

バカだなぁ(Acoustic ver.) / 大橋彩香

作詞・作曲:秋浦智裕(onetrap) Acoustic Arranged by Nao Nishimura

完全新曲じゃないけど今年リリースなので許してほしい。

昨年12月リリースの “Lumière”が「光」をテーマにポップな代表曲をアコースティックアレンジしたミニアルバムだったのに対し、「星」をテーマにした本作“Étoile”はクールな曲を集めた1枚。でも聴いた実感としては「星」というより「闇」ですね……。クソデカ激重感情を歌わせたら大橋彩香さんの右に出る声優アーティストはいないと思うのですが、アコースティックアレンジによって原曲以上に心を締め付けられるような仕上がりになっています。

 

7月に開催したアコースティックライブで披露された本曲は衝撃的だったとの話も聞いており(RGRと被って行けなかった)、来年1月にリリースされるライブ音源CDが楽しみです。

 

モンダイナイトリッパー! / 名取さな

作詞・作曲・編曲:sasakure.UK

厚木那奈美さんの影響で名取さなさんに触れ始めたのですが、配信も曲も良いですね。特にこの曲は中毒性が高く、一時期毎日のように聴いていました。チップチューンサウンドにサイバーでちょっと不穏な世界観を落とし込んだ疾走感あふれる曲でクセになります。

 

ULTRA FLASH / 鈴木このみ

作詞:草野華余子 作曲:鈴木このみ、草野華余子 編曲:草野華余子、BRADIO、EFFY

デビュー10周年を迎えた鈴木このみさん。歌詞にはこれまでにリリースした曲名がちりばめられるなど、記念碑的な1曲です。でもそこまで集大成感は無く、10周年も通過点にしてまだまだ輝き続けるぞという勢いを感じて良いですね。20年、30年先まで追っていきたいアーティストです。

 

星のカフェテラス / 店長代理(CV.奥野香耶)

作詞:只野菜摘、由貴かずさ 作曲・編曲:椿山日南子 サックス:本間将人

今年6月からSpotifyで配信されたポッドキャスト奥野香耶 STARRY NIGHT」のテーマソング。なのでこの曲はSpotify限定配信です。「店長代理」という名義ではありますが、イラスト以外で特に登場することはないキャラクターであり、実質的に奥野さんのソロ曲と言えます。

番組自体も奥野さんの優しい語り口で夜に癒しを与えてくれる時間だったのですが、エンディングで流れるこの曲が最高の余韻を作ってくれました。奥野香耶さんの少しハスキーな歌声とエモーショナルなサックスの音色が静かな夜をムーディに彩ってくれます。

 

残念ながら番組は12月で「シーズン1終了」を迎えてしまったのですが、本当に良い番組だったのでぜひシーズン2があることを願っています。

 

ちなみに今年の奥野さんの個人曲はもう1曲素晴らしいものがあり、どちらを選出するか非常に悩みました。

 

僕らだけの鼓動 / 水瀬いのり

作詞・作曲:田淵智也 編曲:eba

個人的には今年の声優アーティストNo.1アルバム。水瀬いのりとして3枚目のアルバムということもあり、全体的に前作よりも落ち着いた歌声、曲調でまとめられている印象です。

 

この中から何を選出するか、特に「八月のスーベニア」とどちらを選ぶかでかなり悩んだのですが、僅差でこちらに。皆さんの10選を見ていると「八月」を選んだオタクがかなり多かったみたいですね。

 

決め手となったのは「sunrise glow(overture)」からシームレスに繋がるイントロと歌い出し。アルバムの(実質)1曲目が「僕だよ」で始まるのってめちゃくちゃ良くないですか?歌詞とサウンドも新しい何かが始まるような雰囲気に満ち溢れていて、1日の始まりに聴くとすごく気分が前向きになります。2番から音数が増えるのも良い。

 

世界でいちばん愛しい音 / 牧野由依

作詞:岩井俊二 作曲:牧野由依 編曲:滝澤俊輔(TRYTONELABO)

牧野由依さんのフライングドッグ復帰後初となるミニアルバムより。エピックやテイチク時代にも良い曲はたくさんありますが、やはり牧野由依といえばこれというサウンドに回帰してくれたのは嬉しいですね。

 

いつか いつかきっと話すから

ふたりがまだ 出会ってもない時のことも

いつかきっと話すから 二人の物語を

かすかに ゆらいでる

天使の 小さな 寝息

どんな夢を見ているんだろう

どんな夢を叶えるんだろう

 

この曲は牧野さんが出産後初めて制作した曲。ビルボードライブでの弾き語りを聴いて、母から子へ贈るメロディ、歌声はこんなにも美しいのかと感動しました。牧野さんと付き合いの長い岩井俊二監督による作詞、滝澤俊輔さんによるアレンジも素晴らしい。

 

声優やアーティストが豊かな人生を送り、それを糧に素晴らしい作品を生み出してファンに還元してくれるのってとても素敵なことだと思いませんか?当ブログは女性声優の皆様の幸せな人生を応援しています。

 

影色舞 / MyGO!!!!!

作詞:藤原優樹(SUPA LOVE) 作曲・編曲:木下龍平(SUPA LOVE)

バンドリの新プロジェクト「MyGO!!!!!」は、同コンテンツにおけるこれまでのバンドよりも内向的で、思春期特有の迷いや痛みに寄り添った音楽性を特徴としています。(最近そういうの流行ってるんですかね)

 

1stシングル「迷星叫」はストレートなロックサウンドの曲でしたが、配信限定リリースの本曲は曲名通りのアップテンポなダンスロックとなっており、こんな曲もやるのかという驚きがありました。随所に散りばめられたクラップが気持ちいい。Dメロの「宇宙をクラウドにして預けてしまえ すべて」とかの歌詞も良いですね。あとMVが可愛い。

 

バンドリなので声優がライブ演奏もこなす一方、そのキャストはいまだ非公表。MCでも基本的にキャラクターを演じながらでしか話さないというスタイルの本作ですが、これからどうなっていくんでしょうかね。声優オタクとしてはちょっともどかしい思いもあります。

 

ギターと孤独と蒼い惑星 / 結束バンド

作詞:ZAQ 作曲:音羽-otoha- 編曲:akkin

今年の10選のトレンドである「結束バンドでどれが刺さったか部門」、悩みに悩んでこれにしました。僕はアニメから本作にハマったオタクですが、この荒々しいサウンドと後藤ひとりが書いた鬱々とした歌詞に、最も「結束バンドらしさ」を感じました。まさに「殴り書きみたいな音」。

 

空気を握って 空を殴るよ

なんにも起きない わたしは無力さ

だけどさ その手で この鉄を弾いたら

なにかが変わって見えた…ような。

 

ここの歌詞が最高にギターヒーロー後藤ひとり。「聞いて 聴けよ」から「わたし わたし わたしはここにいる」と畳みかけるラスサビの勢いもたまらんですね。これぞロックンロールですよ。

 

結束バンドから10選にもう1曲入れようかと最後まで悩んだのは「星座になれたら」でした。これについては最終回放送直後に書き殴ったブログを読んでください。

 

特別賞

A piece of cake for you. / 厚木那奈美

作詞:éclat 作曲・編曲:SHLIMAZL

 

ひときれのケーキを食べるくらいささやかで

かけがえのない幸せが 手渡せる全てでも

大切なものをちゃんと 愛させてくれるあなたが

ちゃんと愛せるような私を 目指していくからね

なんでもない日に笑って

なんでもない日を祝って

なんでもない私を愛してくれたことを思い出すよ

お礼がしたいんだ

A piece of cake for you.

 

厚木那奈美さんが自身のバースデーイベントでサプライズ披露した新曲。正式リリースされていないので残念ながら選外ですが、個人的には断トツの2022年ベストソングです。デビューから5年間ずっと推してる人からこんな歌を貰ったらもうお手上げですね。一生ついていくしかない。

 

「なんでもない日」というのは厚木さんが大好きなディズニー映画「ふしぎの国のアリス」に登場する、誕生日ではない日のお祝い「なんでもない日おめでとう」にちなんだもの。以前厚木さんが企画した自主製作ラジオ「厚木那奈美のおやすみじかん」では、リスナーの日常のささやかな幸せを祝うコーナーの名前として用いられていました。そういう5年間の活動の足跡を散りばめながらファンへの感謝を歌ってくれた素晴らしい曲です。

 

クリスマスにリリックビデオ公開と合わせて個人のYouTubeチャンネルも開設され、今後の活躍がますます楽しみです。願わくは、この曲をもう一度聴ける日が来ることを。

 

 

 

10選のプレイリストです。